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★(457) フランチャイズ・リアルティ社は、投資としてカネを正しく使うことの最高の事例だった・・Franchise Realty was a supreme example of a guy putting his money where his mouth is.
  • (2020-06-17 09:32:49)

Franchise Realty社

このパートからマクドナルドの真の成功要因が語られる。

マクドナルドが資本主義の金融マジックを駆使しなければ、マクドナルドは米国の一ローカルハンバーガーショップで終わっていただろう。

ブランドには2種類がある。

昔ながらの高品質・少量生産で、少数の人しか入手できない「伝統的ブランド」とマクドナルドやコカコーラのように低価格と安定品質でデファクト的プレゼンスで全世界を席巻する「資本主義型ブランド」。

マックは資本主義型ブランドの先駆者事例の一つである。


不動産業


Franchise Realty was a supreme example of a guy putting his money where his mouth is.

Harry parlayed that cash investment into something like $170 million worth of real estate. His idea, simply put, was that we would induce a property owner to lease us his land on a subordinated basis.

・parlay・・拡大させる
・subordinate・・下位の、劣った・・この場合、金融用語だと思われる

マックは創業間もない頃、Franchise Realty(「Reality」ではない)社を設立。不動産業に乗り出す。

不動産のための不動産ではなく、マクドナルドの自店舗やフランチャイズのための土地確保が目的だったが、同時にマジックが隠されている。

・様々な地主に土地の使用権をリースしてもらい →

・それを抵当に銀行から融資を受け →

・店舗を建設し →

・地主には店舗を抵当として差し出す


つまり、他人のお金でビジネスを回していることになる。

レイは、自分のビジネスは「ハンバーガー屋ではなく不動産業だ」と明言していたが、こんな部分を指していると思われる。


実ビジネスの上で展開されるバーチャルビジネス


こういうバーチャルビジネスを起動し維持できるためには、実体のあるビジネスが存在し成功している事実が大きい。

これは半世紀前の話であり、現在ではもっと複雑怪奇な金融の仕組みができあがっているが、いずれも実体のあるビジネスの存在がなければ、始めることはできても維持は難しい。

逆に言えば、実体があるビジネスを所有していれば、バーチャルな手法がいろいろある。

マックが「成功したハンバーガー屋さん」で終わらなかった理由はここだ。

レイは、全文を通してハンバーガーの味やハンバーガーへの愛着などは語っていない。ハンバーガーには関心がなかったと思われる。

レイは、マックを始めるにあたって当初はフランチャイズを展開する腹でいたが、フランチャイズも展開しつつ、すぐに直営店方式を重視するようになる。もっともなこと。

クオリティを維持するためにはフランチャイズではバラつきが大きい。しかし、直営店はクオリティの問題で始めたと言うよりフランチャイズ獲得のための旗艦店としての役割を考えていたようだ。

if we were franchising only a name・・(名前を貸すだけのフランチャイズだったとしたら・・)

では実体がなさ過ぎるから。

では、直営店だけでやればいいのにとも思うが、彼は多くの人々を巻き込んで、資本主義型ブランドの頂点を目指した。

成長が遅い馬力がない直営店方式だけでは、彼の闘争心を満たせなかったのだろう。



Franchise Realty was a supreme example of a guy putting his money where his mouth is.

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