広告主としてのアフィリエイト体験レポート#9 リスティング広告
- (2009-11-16 19:49:31)
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当社ではある季節になると毎年恒例のキャンペーンセールを開催する。その際はリスティング広告、具体的にはYahooのOverture(スポンサードサーチ)とGoogleのAdWords(アドワーズ)広告にある特別なキーワードで出稿する。
今年も出稿すべく、その特別なキーワードで検索状況を見てみる(実際にGoogle/Yahooで検索してみる)と、なんとOverture、AdWordsともにそのキーワード由来による多数のリスティング広告が表示され、しかも、そのほとんどが当社の製品の広告であった。
一瞬事態を飲み込めず面食らったがすぐに判明した。アフィリエイト・プログラムで提携しているアフィリエイターさんたちが当社より先に同じキーワードでリスティング広告を展開していた。
アフィリエイト・プログラム開始時の条件項目の一つを思い出した。
「リスティング広告->可」
この条項の意味を、今さらながら、しみじみと噛みしめた。
社内で対応策について協議した。この条件項目は簡単に変更できたが「リスティング広告->可」という条件を理由に提携されたアフィリエイターさんが多数存在すると思われる。
よって「リスティング広告->不可」への条件変更はそれ相応の時間的余裕を持ってアナウンスするか、もしくはこのまま現状維持か。
結局「せっかくアフィリエイターさんが頑張ってくれているので」という理由で現状維持とし、当社は今年、そのキーワードのリスティング広告を断念した。
自社のリスティング広告と提携アフィリエイターさん出稿によるリスティング広告が、競合する関係になる事態が多くの企業で発生しているのではなかろうか?
調べてみると「そんなときは『オフィシャルサイト』や『公式WEBサイト』などの文字入れを行う」とアドバイスしているコンサルタントの記事も見つけた。
なるほどと関心した。
同じキーワードで、広告主の広告と、多数のアフィリエイターの広告がぶつかった場合、広告のどれをクリックしても結果的に広告主のサイトに誘導されるため、このような多重露出にも大きな意味がある。
むしろ、大企業さんはこのように自社広告で空間を埋め尽くすメディア・ジャック的状況はお好きかも知れない。だから、こういうリッチな広告展開も否定しないが、メディア・ジャックは我々には身の程知らずにも感じられた。
それに、如何せん、自社のコストで同じキーワードを巡るライバルを創出しキーワード単価をつり上げるというのも心情的に納得しにくいものがあった。
自社でリスティング広告を行っている場合、広告主にとってこれは構造的な問題ではなかろうか。結果的にアフィリエイト・プログラムの継続断念の一因となった。
(続く・・・)
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