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マキャベリのコトバ
  • (2020-07-27 05:46:09)
今日からマキャベリのコトバを取り上げる。

これからしばらく、君主のあるべき姿が語られるが、「君主」は、現在の「政治家」や「高級官僚」「起業家」と置き換えて欲しい。


他人に知られずに読みたいマキャベリ


欧米の人が、大好きな人物で、企業であれ、政治であれ、それなりの地位の人なら、マキャベリの「君主論」などは、だいたい読んでいるという話だ。

しかし、読んだ経験があることや、愛読していることは、人には言わないそうだ。

これはどこかで読んだ記事の受け売りであって、ホントかどうか、ボクは知らない。

ただ、ボクのイメージとしては、そんな読んでいる人は多くないのでは。


文化としてのマキャヴェリズム


むしろ、欧米では、マキャベリの教えは、すでに文化の一部となっており、読まなくても多くの人が実践しているのではなかろうか、と感じている。

マキャベリの教えは、ルネサンス当時、イタリア戦争で実質的に内戦状態にあったイタリア諸国の、血みどろ戦争と外交、政治闘争に対する優れた観察と分析である。


「孫子」と通じる


ちなみに、日本でも人気が高い中国の古典「孫子」と内容がとても似ている。

根本的なところで違うとおっしゃる先生方もいるが、ボクのレベルでは似ている。

孫子とマキャベリの間には接点はないと思うが、双方が独自に似たような観察結果を導きだしたことになる。


ボクも「君主論」を読んでみた


マキャベリのコトバを取り上げるというのに、ボクは熱心な読者ではない。

「君主論」は、以前本屋さんで日本語訳を買って読んでみた。記憶が定かでないが、前半は一般論的な話で、言っていることは、表面的に頭に入る程度だったが、後半は具体的な事例が多くなり、先に進めなくなった。

というのは、当時の政治情勢がある程度わかっている人には、リアルな話だが、イタリア史にほとんど明るくないボクには、固有名詞などが、なかなか伝わらなかった。


マキャベリの失敗


マキャベリは、自分が展開する外交理論・政治理論のもと、もっとも理想とする君主として、当時覇権を誇ったヴァレンティーノ公チェーザレ・ボルジアを上げている。

この人は、信長そっくりな人で、天才肌の政略家で、大胆不敵、そして思慮に富む人だったが、信長と同じで、これから天下盗りだ、という時に、あっという間に死んでしまう。

Fortuna(Fortune) に見放された瞬間である。

だから、人間社会に起きている現象は、マキャベリの理論より、もう一段くらい上があって、もう一つ違う法則が働いている気がしている。


日本のビジネスマンも読むべし


マキャベリの考え方は、西洋では一般的だし、事実上、世界に君臨している西洋がそうなら、それがデファクトであるし、世界外交のデファクト。

それにユーラシア大陸の人々は、もともと、異民族間で闘争を繰り広げてきた歴史があるだけに、マキャベリは読んでも読まなくても、マキャヴェリズムの考え方とは相性がよい。

中国人など大陸の人と話したり接したり、やり方を見ているとそんな印象を受ける。

日本だけが、かなり、おかしな状態になっている。

日本には、400年にわたる戦国時代があり、日本人は、人間社会の闘争の厳しさを独自に理解し消化してきた文化があるのに、なぜか、現代日本人の頭の中はお花畑になってしまった。

日本だけで生きていく分は問題ないが、世界の人々と共存するには、マキャベリの考え方は、多少でも知っていた方がやりやすい、とボクは思う。

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