名言の作者は・・・案外別人
- (2020-03-15 06:25:30)
作者によって価値も違ってくる
本でもネットでも、名言には、その名言を吐いた人、名言の作者名が併記される。
誰がそれを言ったかによって・・
・ありがたさが違う
・説得力が違う
同じ名言でも、近所のおっちゃんが言う場合と、歴史上の人物や有名人が言う場合とでは、世の中の人たるや、受け取り方も態度も違ってくる。
たとえば、芸術作品。世界的な賞の受賞作とそうでない作品では、世の中の評価は雲泥の差である。
黒沢も国内でさんざんけなされた作品がカンヌで賞を取ると、手のひらを返した評論家たちを晩年まで軽蔑していたが、名言もそういうクソ偏見は避けがたい。
作者違いは多い
また、一般に言われる名言の作者がいかに頼りないかという問題がある。
Quote Investigatorというサイトがある。
名言の出所を可能な限り正確に調べようという意欲的なサイトだが、一般に信じられている作者が、実はまったく別人、あるいは詠み人知らずであることがよくわかる。
これは記録に残っている文献などで調べられたものだから、記録がないものだと、相当、違っていても調べようがない、証明しようがない。
たとえば、その地方で昔から言い伝えられたことわざなどが、はじめて文字で記録されると、その記録した人が名言の作者として広まるというケースも多かろうと空想してしまう。
名言は一人歩きする
名言であれば、誰が言ったものであろうと、一人歩きをはじめる。
作者から離れ、人類の共通の財産となるのだから、作者の併記はもういいんじゃないかなと思うこともある。
試しに作者ナシで実験
そこで、作者をなるべく見ることなしに、名言を集めてみたら、けっこう、ありがたさが半減する感覚は、確かにある。
また、「こんないいこと、誰が言ったのか?」と逆に作者を知りたくなる衝動も湧く。
まあ、しかし、作者のことは基本的に忘れる方向で進みたい。