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90年代の新聞・雑誌記事データベースサービス#2
  • (2010-01-21 06:07:44)
紙焼きからデジタルに戻していた時代

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オンライン通信はまだ「パソコン通信」の色彩が強かった頃で、黎明期から急速展開期の突入したインターネットが急激にパソコン通信を駆逐していた。当時はコンシューマー向けブロードバンドは少なくせいぜいISDNのダイアルアップや常時接続ISDNサービスがネット愛用者の御用達だった。

いずれのルートで接続しても、オンラインデータベース会社さんのサービスはその遅さと使い勝手の悪さは今とは比べようもない。検索結果も今のインターネットを知る世代には貧弱だったろう。それでも当時は過去の新聞記事などには大きな需要があったようだ。

このアルバイトは1ヶ月程度で終了したが、オンラインデータベース会社さんの内情を少しだけ垣間見ることができて大変よい経験になった。オンラインデータベース会社さんには最先端のイメージを抱いていたが、雑誌や書籍を人の手でデジタル変換している実状を知って唖然とした。

ロシア人がインタビューで「日本のようなソフトウェア後進国では私たちの製品が役立つ」なんて趣旨の記事があった。当時、共産体制が崩壊した直後で経済混乱の中にあったロシアの民の言葉である。ショックを受けた。

今日食っていけるかどうかギリギリの生活を送っている人たちにさえ「ソフトウェア後進国」と間接的な軽蔑を受けて世界から見られている我が国の惨状を肌で感じさせられたものだ。

紙媒体のデジタル化はあまりにも時間的・労力的・コスト的な消耗が激しい。もともとすでにデジタルで制作されている出版物が再度、紙焼きからデジタルに戻される無駄さ加減はしびれる思いだった。

一事が万事、私たちはこういう生活を送っていた。

18世紀の蒸気機関など内燃機関革命でスパークした「動力産業革命」も凄かったが、インターネットは、その動力産業革命を越える人類史上最大の産業革命。

自分もそうだったし、そのオンラインデータベース会社さんのスタッフにも「史上最大の産業革命が進行中」という意識や高揚感、危機感は感じられなかった。平穏な日々だった。






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