文章作成の極意:「一気に一度で書き上げる」、修正は「ごく控えめに」
  • (2011-01-24 06:35:00)

文章全体から定義される単語の意味とリスク

人が使用するワードや単語は一意ではなく多くの意味や多彩なイメージを含む場合が多い。また、同じワードでも人によって受け取る印象も違う可能性がある。

コンピューターのプログラム言語ではすべてのワードが一意に定義されている。それどころか、プログラミングではデータの型まで定義するケースが多い。それくらいきっちりすれば誤解は少なくなるが、人の言語はそうはいかない(仮にそんな言語があったらむしろ単語が多すぎて日常生活は不便だろう)。

ワードが一意でないため、人がそれを読むとき、人の脳は意味の把握計算を行っている。つまり文章全体の状況や趣旨からワードの意味やイメージを絞り込ん確定する処理を瞬時に行っている。

ライター(書き手)サイドも無意識か意識的かは別としてそれなりに意識してそれぞれのワードが他の意味に解釈されないよう状況説明や追加情報の添付などを行う。そうやって作成された文章は全体としてブレない情報を提供し一つの主張や結論を表現することができる。

一つの修正から始まる文章のドツボ

問題は一部の書き直し。間違った情報や意味の確定の不安定さなどが書き上げた後にわかり、書き直すことはよくある。

しかし書き直しは全体的に設計されたまとめられた調和を壊れやすいリスクがある。一つのパーツの書き直し・修正が全体の意味を微妙に変化させるリスクがある。

そしてその修正によって破綻した、あるいは誤解が生じやすい可能性のある他のパーツに手を加えることによって全体が流動化することさえ。自分が陥りがちなリスクである。

こうなるといくら時間があっても記事はできあがらず、そしてできあがったものもやはり破綻している可能性が高い。

脳の混乱と拒否:読み返すうちに混乱する脳

全体が破綻しかけた文章を何度も読み直して修正すると脳内で独自の文章イメージが蓄積され混乱する。また、脳は文章のオリジナルの文字受け入れにくくなる。

この状態では文章を読んでも書かれた文章とは違った意味に解釈するようになる。脳の生理的な省力化メカニズムからして当然の現象ながら、実体を把握できなくなるメカニズムである。

短時間作成術の極意

・前提条件:「一気に一度で書き上げ、修正はナシ!」の意識を持とう ・一カ所の修正は他の部分への影響を及ぼす ・一カ所の修正に続いて他の部分の修正を行うと全体を破綻させる可能性が高い ・その場で何度も読み返すより、時間をおいて脳が正常化した後、読み返す

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