衰退途上国ニッポンと年金
- (2019-12-30 09:11:17)
ダウンサイジングがトレンド
過去数年、「衰退途上国」と呼ばれるようになった日本、2019年はさらに加速した。倒産や廃業も増加し衰退の加速を肌で感じる。今時の中小企業のトレンドは「ダウンサイジング」だ。
社員数を絞るか、自営業に戻りたいという経営者が多いという。
社会保険を払えないから。
日本が貧困へ向かっているとは経営者なら感じない人はいないと思う。
目先では来年2020年4月の「働き方改革関連法」の施行はさらに中小企業の廃業を促進する契機になるのではなかろうか。
「同一労働同一賃金」が起こす変化
「同一労働同一賃金」はよいこと。しかし非正規社員の待遇改善の原資は一般的な企業では正社員の給料から割いてくるしかないので、まあ、そういう時代になる。
経営者も厳しくなるが、サラリーマン全体が厳しくなる。
非正規労働者の人々は期待したほどの待遇改善にはならず、相変わらず厳しいだろう。
「同一労働同一賃金」は先々月の「消費税10%増税」レベルより、はるかにインパクトがありそうだが、あまり話題になりませんね。
しかし破綻しないのだ
これからの日本には貧困がはびこる。貧困状態になってもあえぎながら、日本は経済破綻せず、このまま続いていくのではないだろうか。また、年金制度は崩壊しない。年金制度で食っている役人の職を守るために、制度自体維持されるだろう。しかし年金支給額は低額になるので、実質的に破綻と言うべきかな。
むしろ、傷が浅いうちに早めに経済破綻してやり直す方が、痛みが少ない再生方法だと思うが、現在の日本の支配階級はあくまで現状維持で、じり貧を選択するだろう。
「選択」なんて自主的なチョイスではなく、社会構造的に動かしがたい。江戸幕府末期と似た、硬直化した体制の末期状態を感じる。
しかしじり貧でも、中国やロシアが、領土的・経済的野心でもって我が国を浸食しない限り日本は崩壊しないと予想する。
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