< | >

Office互換ソフトの時代・・市場性が失われつつあるOffice
  • (2012-05-20 09:23:41)
ワープロソフトとスプレッドシートはPC普及の歴史的原動力。激戦の末、Microsoft社が勝利し、WordとExcelが世界のデファクトを征したが、Office2007あたりから帝国に落日の陰が(2012/05/20 小平探検隊)

この記事で言う「Office」はワープロ・スプレッドシート・プレゼンテーションの3ソフトを指す。MS Officeなら「Word」「Excel」「PowerPoint」。

使用する機会が消滅したWord


日本ではワープロソフトを使うためにパソコン文化が浸透したといっても過言ではない。その功労者は80年代「一太郎」、90年代以降は「Word」。

世間では依然重要だが、私の場合、年に数回も使用しなくなった。紙媒体がなくなったから。他社から送られてくるWordドキュメントを開けるために使用する。

当社ではコピー機もFax機もない。Faxは送受信ともにPCソフトで行うので紙媒体に落とされることがない。

唯一手書きの紙の送信だけは近所のコンビニにお世話になるが、これも昨年は1度もなかった。

お役所の書類など法的に義務づけられた書類や通販の納品書の類の印刷以外、もはや「紙媒体」という文化がない。お役所もそろそろ電子保管を認めてほしいものだ。

そのわずかな種類の印刷物もだいたいデータベースかExcelから行う。

PowerPointも使用しなくなった


10年前まで、セミナーや会合でのプレゼンテーションといえば、プロジェクターとパワーポイント。デフォルト的ツールだった。パワーポイントは会社のミーティングなどで大活躍だった。

しかし、今時パワーポイントで説明されると、どうも古くさいです。伝わってこない。情報だけが欲しいならフォントを大きくしたテキストファイルでも十分だ。

現在のプレゼンテーションは動画を駆使し要点はテキストファイルでやるのがクール。デザインに気合いを入れたいなら、Illutratorを使用する。

デザイン性とインパクト性の点で、PowerPointはかなり中途半端。

Excel、これは依然必要


前者2製品が表現するための製品なら、Excelは数値を整理計算するための製品。人によってはこれも必要ないが、Excelは多くのビジネスにとってデファクト的で汎用ツール。

しかし、使い方として、Excelの全機能のどれくらいを必要とするか?と言われると一般的には10年前のExcelで充分という人が多い。

平均的ユーザーにはオーバースペックのMS Office2010


今時Office2003でもないが、Office2010である必要もない人が多い。

平均的なユーザーからするとOffice2010は逆にオーバースペックで、使いにくいという話はよく聞く。

Office互換ソフト・・・OpenOffice.org または LibreOffice


無料ソフト。LibreOfficeは「Office互換ソフト」ではなく、これが標準であるこを目指しているようだ。それはそれでファンになる。

しかし、事実上の世界標準であるExcelとの互換性という点で一手間かかる。たとえば、ファイル保存のデフォルト拡張子は「ods」。

「xls」で保存することも可能ながら、毎回わずかながら操作する手間がかかる。逆に「xls」のファイルを開くことは何ら問題ない。

Office互換ソフト・・・King Soft Office


安価なオフィスソフト。「キングソフト辞書」で懲りて以来、関わりたくない会社。しかし、King Soft Officeは日本でもかなり普及しているようだ。

この記事を書くために自分自身King Soft Office評価版を試したらマイクロソフト社(MS Office)とウリ二つで驚き。

ここまで似せたら著作権や工業権問題に抵触しないほうがおかしいと思うが、MS社は無視してるのだろうか。しかし、ユーザーにとっては結果的に使いやすい。デフォルトの拡張子「xls」も便利。

Office互換ソフト・・・JUST Office


よくわからない。自社製品を否定することになる上に、King Soft Officeと対抗するのか。迷走か自殺行為に見える。魅力的なプライシングができるのか、ボクら一般人の発想を超越している。

ただし、ターゲットが一般コンシューマでなく、官公庁・自治体など市場原理とは別世界のエリアでの作戦かもしれない。

個人的にはExcelは不変、Word・PPTはLibreOfficeで


LibreOfficeはすぐれているが、Excelのマクロ的な資産を考えると乗り換える労力が大きい。ExcelマクロはAccessとも共通であり、この資産を失うリスクは自分の場合大きい。

逆にマクロがなければいついでも乗り換えしたい気がする。

Word・PowerPointは使用しないが、必要ならもはやLibreOfficeで充分だ。

つまり、MS Officeはプログラム資産を持つ既存ユーザーは繋ぎ止めることができても新規ユーザーを獲得する原動力は一般的に言っても失われつつあるのではないか。

今後の3年間の「Office」


ということで、個人的にはMS OfficeのうちExcelは使い続けたい!

それ以外、MS社製品を使い続ける理由はない。

また「Office」という考え方は消滅しており、意識は「Office」以前の「ワープロソフト」「表計算ソフト」「プレゼンソフト」の個別ソフトに逆戻りしている。

「Office」の最終形、勝者は誰もいなくなる


最終的にはExcelは無料か、それに近い水準まで落ちていく。もしくはLibreOfficeが世界のデファクトを再構築する。

そして、ソフト販売でのビジネス的な勝者は誰もいなくなる。

誰もが無料で使用可能な日本語や英語同様、人類共有の財産として落ち着く日が来るだろう。






<< 海外航空券チケットの予約販売サイト比較< | >Access:住所に含まれる番地と建物名を一括で分けるVBA >>
search
layout
admin

[▲page top]