消耗品PC、PCのこれからのビジネススタイル
- (2011-10-18 11:16:14)
サポートもクールさもないが安価で使いやすいPC
半年前にeMachines EL1352を購入。3万円くらい。すぐにDVDのトレイがマニュアルで開かない不具合が発生した(そして、今も開かない)。
が、その他は、たいへんよいマシンだった。小さく軽いところがよい。電源容量の余裕もないが、それ以上必要としない自分には、むしろ余裕のある電源の方がムダだ。
1394カードの増設でマシンの筐体を開けた。PCIバスがなくPCI Expressのみだったことはショックだったが、それは仕方ないとして増設カードを追加した際の筐体のPCIスロットカバーが溶接されていたこともショックだった。
溶接されていのるのではなく、正確には筐体の板金をごくわずかな部分数ミリだけ残してスロットカバー状に切り抜いた感じだ。
安価で効率的な作り方ではないか。問題は、どうやってスロットカバーを取り除けばよいのか、わからない。
サポートに電話するもつながらない。何回か電話するうち若い女性がでて自分はサポートでないが「早朝電話すると繋がりやすい」とアドバイスを受けた。アドバイスに感謝した。
聞きたいことは「引きちぎっていいのか?」、YES/NO?だけだが、まあ、こんなことで早朝に電話するのも大変なので、自分なりの判断で力任せに引きちぎった。
今でもひょっとしたら違う方法があるかもしれないと思うが、引きちぎったところで、PCの性能に影響はない。
当社がメインで使用するHP社のPCと比較すると筐体中身のレイアウトや一つ一つのなんでんもない部品の完成度の高さ、配慮の行き届いた配線や排熱フローを思うとeMachinesの「手作り感」は否めない。
BOIS起動
BIOSへの入り方がわからなく捜した。BIOSの設定をしたいユーザーは多いだろうが、そういうことは想定されていないようだ。
添付の説明書やマニュアルを読むが、マニュアル類は、この機種の説明書ではなくPCやネットワークの汎用的な説明でまるでキモの部分がなかった。
汎用情報ならインターネットの方がはるかに良質な情報がある。マニュアル自体、意味がないと感じられた。
eMachines社のWebサイトに行ってみてもこの辺の情報は皆無。あまりにもあっさりしたサイトである。英語サイトならサポート情報もあるのだろうか。英語は辛いので訪問することさえなく断念。
ネットで検索するとやっと「Phoenix BIOSなので、DELキー」という情報に出会う。よかった。
【BIOSの入り方】
起動時にDELキーを押す。
リカバリー(Win7の再インストール)
Windows7で使えないアプリケーションソフトがあったので、しぶしぶ、XPに落とした。
それも終わって、最近Windows7に戻そうとしている。そこでリカバリーの方法を捜した。これはマニュアルにあった。たまにはマニュアルにも役立つ情報がないことはない。うれしかった。
【OS再インストール工場出荷時状態】
(1)Windows7から。ユーティリティあり。スタート->eMachines->eMachines リカバリ管理
(2)起動時。Alt+F10
「消耗品PC」、PCのこれからのビジネススタイル
HP社のPCと比較すると全体的なチャチさは否めない。サポートへの問い合わせも重労働。これを思うと、腰が引ける消費者も多いだろう。
しかし「PCはもはや消耗品」と見なす消費者には、芸術的に美しいPCは必要はない。手足を取って教えてくれるサポートもいらない。
むしろマニュアル化されたトークしかできないサポートと話す方が気が滅入るユーザーも多いだろう。
個性があるPCが好みなら、おそらくMacに乗り換えるだろう。
「消耗品PC」はそれら全部がいらない。
「消耗品PC」はこんな感じだ。
・軽く壊れる筐体
・スロットカバーは引きちぎり方式
・あまり意味のない薄いマニュアル
・サポート情報がほとんどないWebサイト
・早朝なら繋がるかもしれないコールセンター
こういうことすべてであの価格を実現しているのだ。
それを承知した上で購入したい層も確実にいるし、世界の消費者の主流は、むしろこちらの方ではなかろうか。
逆に消費者に、eMachines社は、こういうビジネススタイルを示し続けることで、過剰なサポートを期待するユーザーを事前に遠ざける意味もあるだろう。
消費者にとって選択肢が増えることは歓迎だ。
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