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技術革新に飛びつかず「体力と時間を節約」はセコいやり方?
  • (2011-09-13 10:22:54)

紙で顧客台帳を作成する人々


新しい緩衝材を購入することにした。購入先は取引中の会社さんに紹介された会社さん。注文メールを入れると返信メールが来た。顧客台帳を作成するので添付画像ファイル(PDF)に記入・署名・捺印の上、FAXするよう求められた。

2点違和感を感じた。

・購入するものは数百万円の機械や設備ではない。3000円のエア緩衝材。当然現金払い。顧客台帳など必要ないように思うが、事情があるのだろう。

・しかも、台帳の送付方法はメールではなくFAXである。

人類史上最大の技術革命・インターネット革命が発生した過去20年間を経ても、日本ではまだFAXである。未開の島の商業活動風景のようだ。

デジタルのまま最初から最後まで通した方が当事者すべてにとってメリットが大きいように思う。紙だと私が送ったFAXをバインダーに綴じて会社のキャビネットに保管する。場所も取れば、後日取り出すとき探す負担も大きい。用紙の消費もない。

日本のビジネス習慣の硬直化が、企業運営のコスト増になっている一例か。

そういう自分もかなり保守的


しかし、他人のことばかり言えない。自分自身かなり保守的だ。Windows7になっても、かたくなにXPを愛用しているし、データベースの主流がSQL Serverになっても私はAccessである。VB6から.NETへの移行は挫折した。

理由は簡単で、今、苦なく使える現状の技術をあえて努力して上位バージョンに移りたくないという気持ちのみである。新しい技術には適応するまで体力と時間がかかる、そこが痛い。

プレッシャーをかけられバージョンアップ


しかし、Microsoft社のビジネスモデルが「バージョンアップ型ビジネスモデル」である以上、彼らは進化することを止めないし、過去の技術を否定し使いにくい状況に持ち込む政策を矢継ぎ早に打ち出してくる。

バージョンアップしなければ、状況は次第にやりにくくなる一方である。有形無形のプレッシャの前に平均的なユーザーは「そろそろバージョンアップするか」という心理状態におとしこまれる。

どのステージの技術を選択するかもビジネス戦略


新しい技術に移るか、それとも現状の慣れた技術にしがみつくか・・・その人のスタイルだ。

とにかく飛びつきやすいアーリーアドプターもいれば、新技術が相当こなれ、価格もこなれてから移行する人も多い。一方で、新技術にまるで関心がない層も当然存在する。

個人の趣味レベルなら、好きなスタイルのまま暮らせばよいが、ビジネスレベルとなると、自分の性格を別にして、どのスタイルで行くべきか、それなりの運用ポリシーを決めておくべきではなかろうか。

先行者メリットを選ぶか、やや後方からタイミングを計るか?


感じることは新技術に鈍感であることはリスクだ。とにかく1番乗り(2番手や3番手ではメリットは薄い)で先行者メリットを享受する方法もあるだろう。

先行者メリットを得るほどの人間は並の人間がなかなかマネできるものではないので、自分にはムリな話だ。自分のような人間はあまりに敏感に反応すれば、ムダに時間と労力を相当消費するだけで終わるリスクが高い。

自分の場合、新技術はやや後方から様子を伺いつつ、体力と時間を温存しながら注意して見守る姿勢がよいだろうか。少なくとも一番コストが少ない対応方法に見える。

自分が一番楽に使える技術に「楽だから」という理由だけでしがみつくのでなく、「体力と時間を温存するためのビジネス戦略」としてそれを使い続けるかどうか決める態度が今のところ正しい態度に見える。






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