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Facebook「いいね」ボタンを押すビジネスはアリ?
  • (2011-04-16 12:41:58)

何度目かの黒船



mixiもFacebookもそれほど魅力は感じないが、Facebookの影響力を考えると無視できない時期に来ている。はっきりいってプレッシャ。

数年前「米国では消費者のFacebook滞在時間がGoogleを超えた」というニュースを読んで「なんかの間違いでは?」と感じた。しかし、考えてみればGoogleはツール。取引先や行楽地にたどり着く交通機関のようなもの。

ディズニーランドで遊ぶのにディズニーランドで過ごす時間より、車や電車に乗っている時間が長いとしたら本末転倒。ネット内での滞在地は多くは目的のサイトや目的の記事で時間を消費するのだから、Googleの滞在時間が長くないのは健全な光景かもしれないと今は思う。

辣腕マーケティング、圧倒的なプレゼンス確立



しかし、インターネットの覇者Googleと比較されることでFacebookの存在感はその記事を読んだ日以来、私の中で、ぐっと上がった。

読者に与えるインパクトがよく計算された秀逸な記事だった。今から考えればFacebook社の広報マンと広告会社が仕掛けた報道だったかも?とさえ感じる。

そして、今年はFacebookの映画が公開されたり、Facebookが中東で国家体制を揺るがす「民主主義インフラ」としてクローズアップされる状況が連続、かつ波状状態で報道されている。これら一連の集中報道でTwitter同様「世界のコミュニケーションインフラ」というイメージが強く印象づけられた。

日本のFacebook浸透期



2011年第一四半期は日本でのFacebookのポジションが急速に確立された時期として記録されるだろうが、この時期に至っても私は数年前に開設したFacebookに再度ログインしてみる気にならなかった。

しかし、ネットビジネスに関係する自分の周辺の人々が何かと「Facebook」を話題にし始めており、ここでもFacebook社のバイラルマーケティングが効を奏する状況が感じられる。

現在の状況は数年前Twitterが盛り上がりを見せていた状況に似たものを感じさせる。

数年前のTwitter普及期を彷彿させる



私が購読している経済関連メルマガではTwitter最盛期の頃「今、Twitterをやっていないヤツは手遅れだ!」と連呼していた評論家や経営コンサルの方々が何人かいたものである。

が、多くは彼ら自身が知らないうちに巧妙なマーケティングに踊らされていた「にわかTwitter信者」で、自ら進んでチェーンメールと似た構造の提灯役者の役割を演じていた。

そういう経営コンサルの人々は今後は「今、Facebookをやっていないヤツは手遅れだ!」と騒ぎ出すに違いない。

バイラルで爆発的に



先日、1年ぶりに取引先の友人が来社した。世間話をしたついでにFacebookの可能性について聞かされた。

自分がアカウント開設した頃とはFacebookが機能的・政治的に様変わりしていることを知る。日常的に使用していない私には具体的にはピンとこないが、とにかく進化が著しいらしい。

インターネット全体をゴッソリ奪取する計画?



話を聞いて「FacebookはAmazonのポジションを狙っているのだろうか?」と質問すると。AmazonはFacebookの中でビジネスをするようになるだろし「インターネット=Facebook」の時代になると言われた。

「インターネット=Facebook」?

彼の意見によると、インターネットでのすべての活動はFacebookから出ることなくFacebook内だけで完結する時代がくるというのが、その趣旨らしい。

また、Facebookの強さの源泉が「いいね!」ボタンであることを教えてくれた。これは同感だ。Googleが技術的に実現できないアルゴリズム、というより「人手による判断や価値感を介在させない」Google社のフィロソフィーに反するアルゴリズムだから。

力の源泉「いいね!」ボタン



「いいね!」ボタンの発想そのものはGoogle以前のインターネットの世界にも見える。Google以前のインターネットと違う点は

・発想そのものをアイコン化し流通可能な形態に落としたこと

・アイコンの配布を国盗りに成功した覇者が行うところ

特に後者の意味は大きい。技術はすぐに追いつくし、そもそも最先端でも何でもない。が、要はこういうソーシャル系のサービスは参加者が多くマーケットシェアがなければ何の意味もない。

周辺産業の育成と掃討作戦、難題も



しかし、「いいね!」ボタンはたやすくカネで売買される「商品」になり得ないだろうか。アイコン化されたものは流通も可能。

商品価値があるし投機の対象にもなる。価値ある貨幣には偽造硬貨や偽造紙幣も出回りやすいように偽造「いいね!」ボタンも流通するだろう。

Google社は商品化した「リンク」の洗浄にリソースを湯水のように注ぐ。それでも、カネで売買される「リンク」問題は解決できない。同様にFacebookは「いいね!」ボタンの洗浄にリソースを投下する運命にあるだろう。

Facebook社は「いいね!ボタン」洗浄作戦と「いいね!ボタン流通業者」掃討作戦を展開する一方で、裏ではFacebook周辺産業育成のため「いいね!ボタン流通業者」を意図的に野放しにすることになると思う。

しかし、絶え間ないゲルマン民族の侵入についに決壊したローマ帝国同様、バランスが壊れる瞬間が訪れ、新しい覇者がまた出現するのかもしれない。

カネで売買される「いいね!」ボタンはあり?



Google対策がカネで売買されるリンクなら、Facebook対策はカネで売買される「いいね!」ボタンという図式はありではなかろうか。

・Google対策はカネで売買される「リンク」。

・Facebook対策はカネで売買される「いいね!」ボタン。

クリックアクション自体がカネとなれば、「相互クリック互助会」の発生も自然なことであり、それがあるなら「いいね!ボタン相互クリック互助会」もあっておかしくない。

それともFacebookの場合は実名ベースなので起こりにくいだろうか?ここが興味がわくところだ。

実名ベースがポイント、日本での普及は?



Facebookは実名ベースだけに「いいね!」ボタンにしろコメントにしろ、軽々しくアクションが起きにくいはだ。とくに日本では。

流動性が極めて高い労働市場を背景とするアメリカでは常に「自分は何をできる」「自分は何をしてきた」など自己アピールすることが当然の文化。自分の考えを公開することにも積極的である。

たとえば、デザイナーやミュージシャン、作家、個人コンサルタントのように固定的・安定的な組織に所蔵せずに生業を立てている人間ならFacebookは強力な営業ツールであり、米国同様利用価値があるため参加者も必然的に多くなると思われる。

しかし、日本では一般に自分の個人情報をパブリックな世間に向けて発信する文化は薄い。評論家などそれを仕事としている人をのぞいて、自分の意見を公開する文化も一般できでない。労働市場の構造が変化しない限りこの文化は継続されるだろう。

「いいね!」ボタンを押す行為は自分の嗜好や意見や価値観をパブリックに公開することであり、米国人と比較すれば「いいね!」ボタンを押してくれる人は圧倒的に少ないはずなので、ビジネスとして押してくれるサービスが、むしろ発展するのではなかろうかとも感じる。

どんなふうにFacebookが日本で展開されていくのか、まったく自分には予想がつかない。

まずはFacebookに再度加入して自分自身をアップデートしよう。

今後のネット対策は「リンク獲得」+「『いいね!』ボタン獲得」



今までネット対策といえばリンク獲得活動だったが、今後は「いいね!」ボタンの押下獲得もネット対策の重要な活動になるだろう。

つまり、「リンク獲得」+「『いいね!』ボタン押下獲得」の2本柱が、今後のネット対策の主流になることは間違いなさそう。

「『いいね!』ボタン押下獲得」をサポートしてくれる会社さんも続々とでてくるだろうし、中には生ぬるいサポートだけでなく、実際にいくらでも押してくる会社さんも多くなるだろう。当然、おカネによるお取り引きとして。






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