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Webサイトの基本構造はこうする
  • (2010-05-23 06:34:45)

●目的意識不足・定義不足のWeb構成



リアルな店舗でも社員用と顧客用では構造装飾も使い勝手も違う。顧客には豪華な装飾と買い物のしやすさを追求した造り。社員用には商品の搬入や陳列のしやすさ、販売のしやすさを追求した造りが必要。

今まで自分はテキトーにWebサイトを作成してきたが、考えてみればサイト構成に対する基本的なコンセプトやポリシーがあるわけでない。

庶民的な私たちは家を建てるのに家の構造や機能に対して徹底的にコンセプトを考え抜くわけではない。伝統的・経験的に受け継がれてきた作り方でそれなりに満足だし、出来合いの集合住宅や建売住宅でもかなり満足するものである。

Webサイトもこの10年で、ほぼ形態は固定しテンプレートやCMSのような基本フレームワークも続々とでてきて「Webの基本構造がどうする?」というテーマはあまり考えなくてよい。

それは一般的な企業さんでも同じようで、どこの企業サイトを見てもたいていは「トップページ・新着情報・製品紹介・会社概要・問い合せ・ブログ」となっている。

コマースサイトが必要でなく会社紹介に重点を置くサイトならこれでよい。しかし、ビジネスサイトならどうだろうか。自分には「Webサイトはこうあるべき」のイメージも定義もない。店舗と会社機能の在り方について、その運営者は徹底的に考えるべきではなかろうかと思うようになった。

昨日考えてみた。

コマースサイトは2部構成でよい:

●基本構成&基本パート



・販売部

・バックオフィス

コマースサイトの目的はただ一つ。販売すること。だから最重要パーツは「販売機能」である。販売を後方支援する顧客の製品感想・新着情報・会社案内・問い合せなどはすべて販売に対する「バックオフィス」と位置づけでよい。現状のようにすべてのパーツが並列に並べられていることがむしろおかしい。

●メインパネルとしてのトップページ



トップページは成田空港。多くの外個人旅行者がここから入国し、国内のそれぞれの場所に移動し目的を果たす。外個人旅行者は子供からお年寄りまであらゆる人々で構成され、その目的も観光・知人訪問から会議参加やビジネスまで雑多。行き先も雑多。そういう雑多な人々の雑多な目的に適うようワンクリックや数クリックの最短クリックで目的のページに到達可能な機能性・アクセスのよさを実現する。

●購買目的が明確な顧客には目的商品ごとのランディングページ



お買い物・ショッピングが目的の顧客の場合、トップページのように、あらゆるリンクで迷うことなくダイレクトにコマースサイトに誘導することが顧客・企業双方の利益と一致する。たとえば、リスティング広告から入ってくる顧客は目的が明確。そんな顧客を間違ってトップページに案内するのは考え物。リスティング広告の商品ごとに最適な商品カテゴリーのコマースエリアにリンクしておきべき。都心での買い物だけが目的に旅行者には成田でなく羽田にご案内するのが筋というものだろう。

●顧客都合の最適導線設計と、企業都合のWebディレクトリー構成



買い物のための最適導線が確保されている限り、Webディレクトリーの構成は企業都合でよい。むしろ、顧客サイドから見ればWebディレクトリー構成は意味がない。Webはリアルな店舗と違って物理的な移動距離がないので、整合性のない場所に買い物エリアがあっても全然かまわない。そのかわり、顧客がトランザクションを完了するまでに必要な導線は「わかりやすく」「使いやすく」整備(リンク)されるべき。

お気に入り商品発見!->商品詳細データ->評判・第三者の感想->はじめの顧客の場合、販売者の信用が気になるので、会社概要や運営者に人となりを知ることができるブログなど->送料や支払い条件->納期

順番はどうであれ、「気になる商品を発見」し、「購入を希望」し、「購入を決意」し、「手続きを完了」するまで、多くに人が辿るであろうプロセスを過不足なくすべてのトランザクション・プロセスページにて、すぐに「移動」し「チェック」し「戻れる」よう導線設計がなされているべきである。

●立場で違う目線:顧客都合目線、企業都合目線、検索エンジン目線



こうやって考えてみると「顧客都合の目線」、「企業都合の目線」が違うことを感じる。

そして、Webサイトにはとくにもう一つ、「検索エンジンの目線」がある。検索エンジンに評価してもらえなければ長期に外部の潜在顧客の誘導は不可能である。

顧客目線 企業目線 検索エンジン目線

-------- -------- --------

内容 過不足ない情報 統合的情報 SEO対策情報(*1)

デザイン リッチ 見やすさ 必要なし

使い勝手 最短クリック 統合的整合性 統合的整合性

(*1)特定キーワードの過剰露出など。検索エンジン目線コンテンツでは運営者の立場からはまた微妙に違った記述方法の違いとテクニックが求められる。

●お客様目線でサイト構成を見直す



コマースエリアは運営サイドからは「販売部」という部署で、それ以外は「バックオフィス」となる。しかし、お客様から見ればコトバもイメージも異なる。

・販売部 -> 販売サイト

・バックオフィス -> サポートサイト

様々な情報を並列的に扱いがちでコンセプト不足なトップページを見直そう。今後はお客様の目線で見直し、かつ運営サイドはオペレーションがトラブルなくスムーズに運用できるようとことん整備することが目標。

検索エンジン目線も結局、お客様目線に準じる。検索エンジンはユーザーメリットの高いサイトに高い評価を与えることを標榜(それが実際に実現されているかは別問題ながら)しているので、お客様目線の強化は2度おいしい。

●結論



(1)自社サイトに対する目的とそれを実現するための機能の定義が不足している事実を認識。

(2)アイデアのコトバによるデジタル化。

(3)実行あるのみ。






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