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アフィリエイトシステム構築用ソフト、Post Affiliate Proを試す#4
  • (2011-07-04 18:22:33)
インストールが完了した。設定に進む。

※PAPの操作・運用はすべてブラウザから行うことができる。使用するブラウザはFireFoxがオススメ。IEと比較するとAjaxの相性なのかスピードが違うようだ。

初期設定(1) パネルデザインの選択


・パネルデザインの設定:STARTボタン - Panel Settings - Classical
インストール直後、デフォルトのパネルはインベーダゲームかスターウォーズを思わせる真っ黒い宇宙で、これが目に負担となるので、私の場合、パネルのデザインをClassicalにする。

初期設定(2) メインパネルの「Configuration」での設定項目


下記にはすべて、メインパネル - Configuration での設定

・Configuration - Currency - $
通貨設定:「円」記号がないのでドルで代用。運用上「$」表示はすべて「円」と見なすことで特に支障はない。加入登録したアフィリエイターさんが万一「ドルを円と見なせない」と融通の利かないことを言う場合は通貨記号以前の問題だ。事前合意の上、加入してもらうようにしたい。

・Configuration - Mail Account - 管理者用メールアドレス:管理者用メールアドレスを入れる

・Configuration - Mail Account - Send by mail() にチェックを入れる。管理者用メール送信テスト:特に動作しないことはないと思われるが、その場合は個別にPOP/SMTPサーバーなどを設定する。

・Configuration - Email Notifications - システムからのお知らせメールの設定:アフィリエイターの加入申請などのイベント情報やDaily report(日報)など逐一メールで知らせてくれる。

・Configuration - Email Templates - システム発行のお知らせメールのテンプレート:デフォルトのテンプレートは英語で味気ないフォーマット。日本語に変えてグッドなテンプレートに変更したい。ただし、種類が多いのでとりあえずは必要なものだけ、もしくはデフォルトの英文で通すのもありだろう。

・Configuration - Tracking Settings - Main site URL
運用PAPのURLを入れる。運用PAPのURL設定:いろいろな設定がこのURLをベースに自動的に設定される。この記事ではhttp://www.○○.jp/pap/

・Configuration - Tracking Settings - Tracking - Track referrals by IP addressにチェックを入れる。IPアドレスによるアフィリエイター特定有効期間の設定(日数)。クッキーが使えない携帯電話用か。

・Configuration - Affiliate linking method - Link style -

Standard links (redirect)
New style links (URL parameters)
Anchor links
Mod Rewrite links
DirectLink style (no URL parameters)

アフィリエイトリンク方式の選択:PAPでは5種類のリンク方式が提供されている。一般にアフィリエイトベンダーなどではPAPで呼ぶところの「New style links (URL parameters)」が多いのではなかろうか。ターゲットURLにアフィリエイターIDなどのパラメーターを付加して飛ばす方式である。

私は5番目の「DirectLink style (no URL parameters)」をオススメする。そのメリットは次の通り。

(1)マーチャント(広告主・システム運用側)のメリット:アフィリエイターが埋め込むリンクは「パラメーターなしのタグ」の記述、そして、それゆえに検索エンジンから見れば通常のリンクのように見えるため、ターゲットページのページランクを上げる効果が期待できる点。

(2)アフィリエイターのメリット:リンクは「パラメーターなしのタグ」の記述だけであり、とくにすでにリンクが張られていると場合、いかなる修正や改造の必要もなくアフィリエイトプログラムに参加できる点。ノーアクションでアフィリエイトに参加できることは大きい。

(続く・・・)

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アフィリエイトシステム構築用ソフト、Post Affiliate Proを試す#3
  • (2011-07-02 08:44:52)


PAP4のインストールで自社運営アフィリエイトシステム構築完了



PAP(正確にはPost Affiliate Pro version 4.5.73.9)による自社運営アフィリエイトシステムの構築事例の記録。

「システム構築」と呼ぶには大げさで、たんにインストールすればよい。この記事ではPost Affiliate Pro 4を以降PAPと表記する。

データベースを使うので敷居が高いことは事実。しかし、Wordpressのおかげか今時のホスティングサービスではどこもMySQLは数クリックでインストール可能なところが多い。

ホスティングサーバー選択の条件



これはPAPのリクワイアメント。

・PHP5.2.0以上(PHP4はもはや絶対にサポートしない!と明記されている)

・MySQL4.1以上(MySQL5.1以上がオススメ)

ついでにいえば、必要な人にはうれしいSSLもサポートされている。

テストサーバーは私のお気に入り、ロリポップでインストールした。しかし、運用の実機としてはデータベースは遅いかもしれない。ホスティングサービス自体が、安価な設定のためスピードは期待できない。

また、最近CMSにしろブログにしろMySQLをバックに持つシステムは多く、MySQLの運用数が1コや2コなど低い数量制限がある点もオススメできない。本番機はやや余裕のあるサーバーにインストールしたい。

ドメインの変更に制限があるライセンス



PAPのライセンスはドメイン名にヒモ付けされて管理されるので、ドメインを変更するとライセンスが無効となる。その場合、PAP開発元のQuality Unitにメールで申請すれば変更してくれるものの変更回数に制限あり。

記憶が確かでないが、2回まで無料で3回目申請で「制限回数を超えています」と通達された。その場合はオプション購入でまた回数が伸びる。

またディレクトリーも固定されており、同じドメイン名でもディレクトリー変更も制限があるので最初のドメイン名・ディレクトリー名の設定はよく計画して決めたい。

運用開始後のPAPの移動



MySQLのデータをエクスポート・インポートすることで運用中のPAPの引っ越しは可能とマニュアルに書かれている。

しかし、移行期間中、データ更新ができなくなる弊害や移行によるデータ破損・アフィリエイター情報の紛失・不具合など引っ越しリスクを考えると大変危険なので、この点でも最初のサーバー選び、ドメイン・ディレクトリー選択は慎重に計画したい。

おすすめの条件のまとめ

・レスポンスが速いMySQL

・多数のMySQLが使用できる

・なるべく引っ越しはしないという覚悟

実際のインストール(1):事前準備



データベースの設定。ロリポップ管理画面からデータベースを設定する。設定するとサーバー名やユーザー名が作成されるので、これをメモしておく。下記は1例。

・サーバー mysql526.phy.lolipop.jp

・データベース名 LA01320xxx-pap

・ユーザー名 LA01320xxx

実際のインストール(2):インストールスクリプトの起動



この記事では「○○.jp」というドメイン名の「○○.jp/pap/」というディレクトリーにPAPをインストールする。

(1)PAPのアップロード

 解凍したPAPをftpソフトで下記のディレクトリに丸ごとアップロード

 www.○○.jp/pap/

 パーミッションの指定はマニュアルに書いてあるかもしれないが、ロリポップではデフォルトでとりあえず動く。マニュアルには「動かないときは777にせよ」と書かれていたかもしれない。

(2)PAPのインストール

 インストールのためのスクリプトが準備されている。

 下記のURLをクリックスすることでインストールが始まる。

 http://www.○○.jp/pap/install

(注意)PAPはインストールも管理もブラウザでできるが、FireFoxが想定されている模様。IE8でも動作するが、最低でもIE6は途中でおかしくなるので避けるべし。私はこれではまった。

インストールを始めると下記の手順でスクリプトが誘導してくれる。

1.Select Language(言語の選択)

日本語がないので、私はEnglishを選択。通貨も「円」がないので、「$」を選択。

2.System Requirements(システム仕様の確認)

MySQLは4.1以上ですよ、などのアラームがでる。システム仕様が満たされていない項目もでるだろうが、ロリポップでは無視して進めばよい。

3.Accept License(ライセンス入力)

PAPの購入時、Quality Unit社から別途メールで送られてきたライセンス番号(10桁程度)を入力する。

4.Creat Database(データベースの設定)

事前準備で設定したデータベース情報を入力。

5.Creat Accout(管理者用アカウントの設定)

管理者用のアカウントである。アフィリエイター用でないので注意したい。この管理者アカウントがシステムを操作する全権限をもっているのでしっかりしたポリシーでIDとパスワードを付けたい。

以上でインストールは終了である。インストールスクリプト自体、20分程度で完了。データベースの事前準備などを入れても1時間を要しない。

海外の記事では準備期間も含め20 min.で完了すると書かれたりしているが誇張である。であるにしても「自社運営アフィリエイトシステムの構築」は案外簡単に完了する。

私の場合、IE6ではまり数日間、悶え苦しんだ。ドメイン名を何度かためらったためグチャグチャになった。しかし、多くに人には簡単すぎて気が抜けるかもしれない。そのかわり運用準備は多少マニュアルを読む必要があるだろう。

(続く・・・)

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アフィリエイトシステム構築用ソフト、Post Affiliate Proを試す#2
  • (2011-07-01 04:06:32)

アフィリエイトシステムの有名な製品



PAP(Post Affiliate Pro=ポスト・アフィリエイト・プロ)はSlovakia製ソフトウェア。インターネットでアフィリエイトシステム構築用ソフトを探すと高い評価を受けているソフトとしてよく出てくるので気になっていた。

そういう記事自体が、アフィリエイトによるヨイショ記事の可能性もあるので誘導されているだけかもしれない。

しかし、自分が見つけたアフィリエイトソフトはiDevAffiliate(アイデブ・アフィリエイト)かPAP程度。「iDevAffiliate vs PAP」という記事も多い。

アフィリエイトソフトウェアとしては世界的にこれらがアフィリエイトシステム構築用製品の有名どころかもしれない。

評価はiDevAffiliateがユーザーフレンドリーで簡単だが、PAPの方がカバーするレンジが広く評価は高い。

サポート体制



サポートはiDevAffiliateの評価が高く、一方PAPのサポートはこき下ろされたりする記事が何回か目に付いたが、自分自身が、実際に受けた印象はたとえば、メール問い合わせは夜中でも昼間でも数時間以内に返信されたので、むしろ驚きだった。

PAPのインストールにはMySQLが必要だが、PAPの初回インストール時その設定でミスしたのか、インストール自体ができないので問い合わせると、代打でインストール作業をやろうというオファーが来た。

テストサーバーだったので、ID・パスワードの公開はよしとして、チェコの人が日本語サーバーに、はたしてインストールできるかと楽しみにしていたら、やはりダメだった。

しかし、そのやる気には好感が持てた。

入りやすい価格設定



PAPが多数のユーザーを獲得した理由はおそらくその価格。エントリーバージョンで200ドル弱。現在のレートで16000円程度。企業向けソフトなのにこの価格。100ドルの追加でLifetime updates(永久アップグレード・ライセンス)も購入できる。

うれしいと同時に、あちらのソフトはどうなっているのか、複雑だ。

PAP唯一の欠点、日本語対応



PAPはマルチランゲージ対応だが、残念ながら日本語にはいっさい対応していない。さらに、通貨も「円」が使えない。「$」を「円」と見なして運用するしかない。

※アフィリエイトシステム構築要ソフトは英語ではAffiliate tracking software(トラッキングソフト)と呼ばれることが多い。これで検索するとPAPやiDev以外にいろいろでてくる。

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アフィリエイトシステム構築用ソフト、Post Affiliate Proを試す#1
  • (2011-06-30 11:43:48)
2011/06/30

今後もなくなることはないアフィリエイト


2000年代前半からすると、アフィリエイトブームも次第に下火になってきた印象があるが、インターネットにECビジネスが存在する限り、なくなることはないだろう。

平均的な企業がアフィリエイトプログラムを導入する際は通常、アフィリエイトベンダーに加入し、そちらに登録されている既存のアフィリエイターに参加してもらうことが平均的なやりかただろうか。

アフィリエイトベンダーの欠点


・せっかくアフィリエイターを獲得してもアフィリエイターリンクは一般にベンダー経由であり、直リンクをもらえない(SEO上のメリットがない)。

・ベンダーに支払う月額の固定費負担(会計士はこれを嫌う)。

・成約やクリックごとに発生するコミッション費用はアフィリエイター+ベンダー分のダブルチャージ。

・アフィリエイト分だけでなくECサイトの売上情報がベンダーに丸見え(セキュリティ上の問題)

痛いことばかりだ。ついでに言えば、営業マインド旺盛なベンダーさんは売り込みに熱心なので、数々のオプションサービスの売り込みも激しく営業電話も多くなる。

自社によるアフィリエイトシステムの構築需要とリスク


アフィリエイトベンダーのデメリットを考えると、自社でアフィリエイトシステムを構築・運営したい需要も当然あると思う。

EC業界に詳しい知人に聞くと「そういう会社は何社か聞く」。しかし、「だいたいうまくいっていないみたい」と言われた。

システムの問題でなく、優秀なアフィリエイターの集客に失敗する模様。

「買う人」と「売る人」は違うとはよく言われること。

そのECサイトの熱烈なファンをアフィリエイターとして取り込むことも一つのアイデアだが、熱いファンが必ずしも優秀なアフィリエイターというわけでない現実を言っているのだろう。

同じアフィリエイターでも集客能力の違いは歴然としており、見よう見まねのアフィリエイターを千人集めてもプロモーションにはあまり貢献してくれないことが予想される。

自社でアフィリエイトシステムを運営している会社さんはそういう能力のある優秀なアフィリエイターの獲得の部分で困難が予想される。

それどころか、逆に多く集めすぎたアフィリエイターはその一人一人のケアのために費やされる管理コストがやがて負担となる。

さらに、よくある「広告主・アフィリエイター間トラブル」のリスクもある。苦労してアフィリエイトシステムを構築するより、アフィリエイトベンダーに加入した方がはるかに投資リスクは低い。

理想は「システムの自社構築+少数先鋭アフィリエイター」の組合せ


やるなら「自社システム+少数先鋭アフィリエイター」の組み合わせがよいかも。アフィリエイターの数が少ないことがポイント。

ケアする管理コストが低いだけでなく、密なコミュニケーションが可能であるため、無用なトラブルも避けやすい。リアルな協業体制を敷くならどうしても少数先鋭が王道に思われる。

(続く・・・)

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ECサイトの掟、「徹底自動化」を考えるクセ
  • (2011-06-29 08:09:12)
自動化への欲求不足・意識不足

人間は必ずミスを犯す


自分自身、誤字脱字も多いが、それはいいほうで、文章が文法的な破綻をきたしたり意味不明な内容のメールを他人に送ることがある。後で読み返して「なぜこんなミスを?」と恥ずかしい。

どんなに優れた人間でも同じことを100回やれば1回くらいは間違いやミスをするもの。体調が悪い場合もあるし心身のトラブルの場合もある。作業信頼性には問題があるという前提でいた方が、むしろ安全。

人間の「作業信頼性は低い」という前提のオペレーション設計をすることが重要。アメリカ系の企業を見るとこういう思想がベースになっている気がする。

安定したオペレーション方法


このような不安定な人間の性質を考慮してオペレーション方法は設計したい。

・バックアップ方式:複数人数でのダブルチェック方式

・人依存の部分を極力減らしシステムに依存:コンピュータやメカ・器具による可能な限りの自動化・システム化

当社システムは完成度が至らず「例外処理」に弱い。しかし、人間だけで処理する作業に比較すればシステム化された作業はるかに安全。システムによる自動化を徹底的にはかりたい。にもかかわらず「システムによる徹底した自動化」という文化は今一つ徹底していない。スタッフのカラダにも染み付いていない。

無意識に繰り返す「習慣」が危険


なぜ「システムによる徹底した自動化」文化がカラダに染み付かないのか?習慣化し易い人間の体質と関連がありそう。

人にとって「考えること」は大きな負担。自分自身「考えること」を放棄している場面が多々ある。「お任せします」と相手にお願いしたり、商品の選択で「適当に選んどいて」とか、よくやる。

「今日は運がいいから」とか「この数字が好きだから」とか、「感じるものがあったから」という理由でやる株式投資より、情報を収集し裏を取り、理論的な推測をした上での株式投資の方がよほど苦しい。自分なら前者方式だ。

考えることは面倒である。エネルギーを消耗する。体力と時間を消耗する。

脳は楽な方向に人間を誘導する


脳は生理的に楽をする方向に人を動作させる。「習慣」は食料や栄養が不足していた原始時代、最低限のエネルギー消費で生命活動を乗り切ろうとした進化の結果作られた回路かもしれない。「習慣」は考えることをしなくてよいオートマティックモード。それがエネルギー消費を押さえる。

「習慣」はすぐれた低エネルギー消費モードながら、ときとして人を無駄で意味のない繰り返しに陥れる。

鬼の営業マン、IBM初代社長トーマス・ワトソン氏の写真の上の壁には『THINK』というバナーが貼ってあった。THINKの意味は「現状を打破するための方策を考えよ」ということか。鬼の営業マンは「考え抜く」ことでIBMを世界一のコンピュータメーカーに成長させた。

自動化できるのに手作業を繰り返す習慣


自動化の重要性がわかっているのに自動化していない作業が案外多い。

・「自動化したい」という欲求不足。
・「自動化すべき」という意識不足。
・自動化のためのツール不足・技術不足
・自動化のためのプログラミングスキル不足。

技術力不足以前の話、問題意識の欠如


最近では自動化への意識欠如の一例として「定型挨拶文の自動入力」があった。

発送商品に同梱する明細書にはご注文時に記載された質問やコメントに対する返答文章を入れることがある。これは個別の内容なのでシステム化しようがない。担当者の手作業。しかし、大半のリピート顧客には季節や時候の定型的な挨拶文だけを書き加える。

今までは挨拶文をATOK単語登録して、数語のキーインで挿入できるようにしていた。しかし、たとえばご注文数100件も書き入れると変換・コピー&ペイストのキーボード操作だけでも数分を要する。同じことの繰り返しだからコピペだけでもミスもしやすい。

挨拶文挿入はある程度自動化可能な操作にも限らず、何年も放置されてきた。

「たいした作業でないから」


注文数が数10件なら1分も要しない作業。一回ごとの負担が大きくないだけに「たいした作業でないから」という気持ちや意識が。それだけに「自動化への意欲」が低かったし「自動化への意識が表面化」しなかったものと思われる。

データベースの注文リストではリピート顧客にはリピートフラグが立つようにプログラミングされている。フラグが立つなら、それをキーに定型挨拶文をコメント欄に入れるスクリプトを入れた。

全自動で挨拶文が入るようになり、個別の返答や対応が必要な顧客のコメントだけを手作業で修復するスタイルに変更したのはつい最近。はやくも「もう戻れない」と感じている。






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