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プリント用紙の悩める問題
  • (2012-07-07 12:04:11)
印刷用紙に困っている。安定した品質の資材が継続的に必要な場合、対策方法は多くない。ある程度の在庫を積むこととあとは「あきらめ」。印刷用紙に限ったことでなくすべての資材の仕入れに不可避の問題。

外部に出せない商品サンプルのラベル印刷


商品サンプルのラベルは市販のラベル用紙を購入して社内印刷を行っている。印刷会社に依頼しないのはコストの問題より多品種少量印刷で逆に煩雑になるため。市販用紙の問題点は小口の小分けが割高になる点と比較簡単に繰り返される仕様変更。

ラベル事情、後継製品といっても使えるとは限らない


当初、A-One社のラベルを使用していたが、薄い・貼付作業効率が悪いなどの理由でMaxell社のラベル(J88943V-20)を使用するようになった。

はじめは100枚単位の商品(J88943V-100)を購入していたが、この100枚単位の製品はある日、生産中止になって20枚単位の商品だけになり、先頃この製品も生産打ち切りとなっていた。いずれも突然生産中止になったわけではないかもしれないが、すべての資材に対して事前に知ることはできない。

後継製品がリリースされているが、問題が多い:

(1)用紙の色味が青白くなった

(2)用紙表面はザラザラ感が増した → 貼付作業の際、指先の滑りが悪く作業効率が落ちる

色味の変化はそれが単体なら問題ないが、新旧のラベルが並ぶとちぐはぐする。

白色度の問題


以前の用紙の白色度は公開されていないが、95%以上あったと思われるが、現行バージョンは90%くらいに落ちているかもしれない。実は旧バージョンも、商品流通の流れが良くないと思われるショップさんから購入すると白色度が落ちていることが多かった。

これらは「半不良」として使用しなかった。しかし、後継製品である現行バージョンの青味用紙と比較すれば、まだ使える。白色度は高い方が印刷が映えるが、長期的には苦しい。

(1)漂白など化学処理を行う → 環境負荷(白色信仰も考え直す時代)

(2)在庫期間中に劣化が起きやすい

劣化して少しくすむくらいなら、はじめから多少くすんだ用紙を使い続けた方が扱いやすい。

どうする?


(1)未だショップに売れ残っているJ88943Vを日本中からかき集める → しかし、これも数ヶ月程度の延命にしかならない

(2)代替製品を探す → 現行の製品が苦労して探した製品だけに簡単に探せるとは思えないが、すでに数年が経過しており、環境も変化しているかもしれない:

・A-one

・コクヨ KJ-E80943N, KJ-E80944N(80944の後継), 48.3 x 25.4mm, 97%, 0.12mm, 156g/mm2

・プラス

・Maxell

・エレコム

・サンワサプライ → 糊問題

・ナナクリエイト → 業務用につき薄い・品質問題

すべて満足できるレベルでない


上記メーカーの製品すべて取り寄せテストしたが、満足できるものはなかった。もう他に選択肢がないなら、どこかで妥協するしかない。

・用紙が薄い(150g/m2-180g/m2は欲しい)

・白色度の問題、85%以下は問題(それ以下と思われるモノも数点)

・印刷品質の問題(インクジェットプリンタ専用であること。レーザープリンタ兼用の用紙はにじみやすい)

・作業効率の問題(台紙からの剥がし安さ・ターゲットへの貼り安さ・貼ったものの再剥離のしやすさ)

・裁断の問題(糊が裁断機にまとわりつくモノがある)

対策・・・「これは」という資材はある程度の在庫を確保


世の中、なかなか自分の思い通りのモノには出会えない。「これは」というモノは一定の在庫を積むことを覚悟するのも一つの方法か。多少の在庫をもっても持続的な解決策ではないが、時間は稼げる。ハンパじゃない消費量があればメーカーさんに直談判もアリだが、現実的な対策はこれくらいしかない。

過剰に在庫を積むことのリスクとコスト


しかし、在庫を持つことは「不動産コスト」と「管理コスト」が発生し、かつ保管中のトラブルなど「保管リスク」を負うこと。そもそも「これは」と思ったモノの鑑識眼はいつも正しいとは限らない。つまらないモノを抱え込む「選択ミス」リスクもある。

・選択ミスのリスク

・不動産コスト

・管理コスト

・保管リスク

安定した品質の資材確保のノウハウはマニュアル化できない


安定した品質の資材確保はルール化できなし、マニュアル化できないだけに、仕入れ担当者に綱渡り的なノウハウとカンが求められている。情報に聡く、前に前に手を打つ職人的な担当者の育成が必要なようだ。7勝3敗程度の成功率がでればビジネスの継続性も安定するだろう。

これは製造業についてまわる問題


と思う。






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