McDonald's17, a stroke of financing genius
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040)

Franchise Realty was a supreme example of a guy putting his money where his mouth is.

Harry parlayed that cash investment into something like $170 million worth of real estate. His idea, simply put, was that we would induce a property owner to lease us his land on a subordinated basis.

このパートからマクドナルドの真の成功要因が語られる。マクドナルドが資本主義構造のマジックを駆使しなければ、おそらくマクドナルドは地方の「凄いハンバーガーショップ」で終わっていただろう。

思うに、現在、ブランドには2種類が存在する。昔ながらの高品質・少量生産で、少数の人しか入手できない「伝統的ブランド」とマクドナルドやコカコーラのように低価格と安定品質でデファクト的プレゼンスで全世界を席巻する「資本主義型ブランド」。マックは資本主義型ブランドの先駆者事例の一つである。

マックは創業間もない頃、Franchise Realty(「Reality」ではない)社を設立。不動産業に乗り出す。不動産のための不動産ではなく、マクドナルドの自店舗やフランチャイズのための土地確保が目的だったが、同時にマジックが隠されている。本文の正確な意味はよくわからないが、下記のように理解している:

・様々な地主に土地の使用権をリースしてもらい →
・それを抵当に銀行から融資を受け →
・店舗を建設し →
・地主には店舗を抵当として差し出す

というサイクルのようだ。

つまり、他人のお金でビジネスを回していることになる。こういうバーチャルビジネスを起動し維持できるためには、実体のあるビジネスが存在し成功している事実が大きい。

これは半世紀前の話であり、現在ではもっと複雑な金融の仕組みができあがっていると思われるが、いずれも実体のあるビジネスの存在がなければ、始めることはできても維持はできない。

逆に言えば、実体があるビジネスを所有していれば、バーチャルな手法がいろいろあるとうこと。マックが「凄いハンバーガー屋さん」で終わらなかった理由は、このへんだろう。レイは、全文を通してハンバーガーの味やハンバーガーへの愛着などは語っていない。ハンバーガーにはそれほど関心がなかったと思われる。

レイは、マックを始めるにあたって当初はフランチャイズを展開する腹でいたが、フランチャイズも展開しつつ、すぐに直営店方式を重視するようになる。もっともなこと。クオリティを維持するためにはフランチャイズではムリだろう。しかし、直営店はクオリティの問題で始めたと言うよりフランチャイズ獲得のための旗艦としての役割を考えていたようだ。

if we were franchising only a name

では実体がなさ過ぎるから。

では、直営店だけでやればいいのにとも思うが、彼は多くの人々を巻き込んで、資本主義型ブランドの頂点を目指した。成長が遅い馬力がない直営店方式だけでは、彼の闘争心を満たせなかったと理解している。

(keyword): ブランド, ブランディング, ブランド-ブランディング, 起業, 自営業, 経営, スモールカンパニー, スモールビジネス, マーケティング, PR, プロモーション, 中小企業

  • (2013-06-25 06:13:37)

McDonald's16, disrupt your cosutomers
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040)

Another judgement that I made early in the game and enforced through the years was that there would be no pay telephones, no juke boxes, no vending machine of any kind in McDonald's restaurants. Many times operators have been tempted by the side income some of theses machines offer, and they have questioned my decision. But I've stood firm. All of those things create unproductive traffic in a store and encourage loitering that can disrupt your customers. This would downgrade the family image we wanted to create for McDonald's. Furthermore in some areas the vending machines were controlled by the crime syndicate, and I wanted no part of that.

レイが早い段階で「サプライヤービジネスはしない」という決心している。とともにフランチャイジーが、ジュークボックスやゲーム機を設置することを断固として容認しなかった。副収入を得る誘惑は大きかったと思われるが、いっさい認めていない。検討さえしていない。マクドナルドはファミリー向けのイメージをかたくなに守ることを至上とした。

ことは、成功の大きな要因と思われる。認めていたら間違いなくブランドは立ち上がらないし、マックは普通の店に成り下がって、そうのうち雲散霧消していただろう。

私たちは誠に目先の欲望に弱い。そんな説教は誰でも言えるが、欲望は飽食した人に取り付く脂肪のように知らないうちに静かに確実にその人を蝕む。

反対に遭いながらも強い意志で貫く覚悟と行動がなければ、事は成らない。こういうパートを読むと、彼は1950年代マックを始めた当初から、ブランドという概念がビジネス手法として語られる以前から、ブランドという言葉を使用することなく、それを理解し実践していたと理解できる。

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  • (2013-06-22 04:57:50)

McDonald's15, rock-bottom prices
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040)

One of the basic decisions I made in this period affected the heart of my franchise system and how it would develop. It was that the corporation was not going to get involved in being a supplier for its operators. My belief was that I had to help the individual operator succeed in every way I could. His success would insure my success. But I couldn't do that and, at the same time, treat him as a customer. There is a basic conflict in trying to treat a man as a partner on the one hand while selling him something at a profit on the other. Once you get into the supply business, you become more concerned about what you are making on sales to your franchisee than with how his sales are doing.

フランチャイズ・システムの宿命的な問題点。レイはまだ1店そこらの段階でフランチャイズの根深い問題に気づき、フランチャイザーはフランチャイジーに対してサプライ・ビジネスをやるべきでない、という固い決心をする。

rock-bottom pricesでサプライ品を提供することで、信頼関係の問題をクリアする。これもマックの成功の大きな要因と思われる。

"avoid the anti-trust problems some other franchise operations got into"

口で言うことは簡単だが、フランチャイズ・システムは多かれ少なかれ、この問題を抱えている。それどころか、大半はハナからフランチャイジーを食い物にするビジネスモデルが多い。当然、そういう企業がブランドとして成立することは厳しい。

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  • (2013-06-19 06:44:00)

McDonald's14, never crossed my mind
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040)

I have often been asked why I didn’t simply copy the McDonalds brothers’ plan. They showed me the whole thing and it would have been an easy matter, seemingly to pattern a restaurant after theirs. Truthfully, the idea never crossed my mind. I saw it through the eyes of a salesman. Here was a complete package, and I could get out and talk up a storm about it. Remember, I was thinking more about prospective Mulitmixer sales than hamburgers at that point. Besides, the brothers did have some equipment that couldn't be readily copies. They had a specially fabricated aluminium griddle for one thing, and the set-up of all the rest of the equipment was in a very precise, step-saving pattern. then there was the name. I had a strong intuitive sense that the name McDonald's was exactly right. I couldn't have taken the name. But for the rest of it, I guess the real answer is that I was so naive or so honest and that it never occurred to me that I could take their idea and copy it and not pay them a red cent.

これは多くの人が考える疑問。莫大なライセンス料を支払うより、自分でやればいいじゃんという考えは当然多くに人に浮かぶアイデアと思える。すごい発明があるわけでなく自分でやってもできそうに思える点が迷えるポイント。

レイは「Truthfully, never crossed my mind」(まったく考えなかった)と断言。その理由は

・完全なパッケージになっていたこと
・特殊な調理機材があって簡単にはコピーできそうでなかった
・他の設備も特殊でノウハウの固まり、ノウハウ獲得のステップ節約
・「McDonald's」というネーミングがあまりにもぴったりな響き
・協力的だったマクドナルド兄弟に対する紳士的態度

と列記してきて、考えてみれば、「McDonald's」という名前が欲しかったことと、マクドナルド兄弟が設備や手法を惜しみなく見せてくれたことに対する気持ちを考えれば、コピーしようなんていう気持ちはわいてこなかったということだろう。

マクドナルド兄弟に対する礼節は、本心だと思われるが、コピーするよりライセンス料を払う方が成功する確率が高いという現実的な判断があってのことと思われる。

人間は大きな判断をする前で、目先の欲望に目が眩むものだが、マクドナルド兄弟が構築したノウハウを正しく評価できた点がレイの運命を決したかもしれない。

もしコピーしてレイのコピーマックを立ち上げたとしたら、レイのことだから、それはそれでやれたかも知れないが、コピーマックの成長は、5年くらい遅れた可能性が高く、5年遅れればIPOのチャンスを失っていた可能性がある。

賛否あるだろうが、レイはお金で、時間とブランドを買い、結果的に成功した。

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  • (2013-06-16 09:22:49)

McDonald's13, kept insisting on the twelve-cent price
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040)


プライシング・マジック


EarlとWalter、そしてRayの3人が「One-in-a-Million」のプライシング(値付け)について協議している場面。ワンコインで済む「10セント」(Dime)にしようとするEarlとWalterに対して、強固に「12セント」を主張するRay。Earlが根負けして12セントになった経緯が書かれている。

普通に考えれば、おつりを出さなくて済むワンコインにすると思う。原価はここでは考えない。自分が値付け担当なら、Earl・Walter案を支持したと思う。

"Ray, I respect your ability as a salesman," Walter said gently. "But obviously you are out of touch with the retail end. People just don't want to be bothered with extra change, counting pennies, you see? It is a big inconvenience for a cashier, too. So forget it."

That taken care of, they were prepared to go on talking about other matters in setting up "One-in-a-Million." But I kept insisting on the twelve-cent price, and it caused a pretty heated discussion. Finally Earl turned around to Walter and said, "Son of a bitch, I am going to teach this guy a lesson! I'm going to sell it for twelve cents in our first store and let him watch the thing fall on its face. Then, when we get it perfected, we can go into all the stores and sell it for a dime." Walter didn't answer. I think I'd worn them out.

「One-in-a-Million」とは、Prince Castles社から当時売り出されたミルクシェイクの商品名。半凍結状のミルクシェイクは現在では普通だが、それまでになかった画期的なミルクシェイクだったため大ヒットした。このミルクシェイクの製法を開発した人間がRayの顧客で、Prince Castlesの創業者Earl PrinceとWalterにこのミルクシェイクを紹介したのもRay。


20%増しのプライシングを提案


しかし、Rayは面倒な12セントを主張。その根拠は明示されていない。結果的に初年度、Rayは彼らに5百万個の紙カップを販売しているので、Prince Castles社は、自分たちの計画より10万ドル(1千万円)の余剰利益を得たことになる。現在の金額感覚からすると、1億円ほどが純利益として追加されたことになる。

10セントだったなら、それ以上に売れたかもれないので、純粋な「余剰利益」や「純利益」とは言い切れないかも知れないが、おおむね、Rayのアドバイスは大成功だっただろう。

純利益として1億円となれば、売上げとしては10億円や100億円が加わった感覚だし、スモールビジネスにとって、1億円の純利益なら非常に巨大な金額である。


強気のプライシング


問題は、なぜ小売りのプロでない(out of touch with the retail end)レイ・クロックは、小売りのプロである彼より的確な判断ができたかという点が、考えさせられる。Rayは事実だけを述べ、このパートの教訓については語っていない。考えられる教訓は:

(1) 値付けは、プロにとっても難しいという事実
(2) 画期的な競争力やオンリーワンの商品なら、単純に強気の値付けが許される


プライシングは核心部分


それにしても、商品値付けというビジネスの核心部分に、なぜRayが参加できるのか不明。Rayは他人のビジネスに踏み込む相当押しの強い人間だったかも知れない。

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  • (2013-06-15 08:18:48)
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