ブランド・ハイジャック
アレックス・ウィッファース著、酒井泰介訳「ブランド・ハイジャック」(2005年)日経BP社

タイトル:BRAND HIJACK
サブタイトル:Marketing without marketing

ノー・マーケティングの代表としてスターバックやレッドブルが取り上げられている。
(2014-06-18 12:27:42)
(keyword): ブランド, ブランディング, ブランド-ブランディング, 起業, 自営業, 経営, スモールカンパニー, スモールビジネス, マーケティング, PR, プロモーション, 中小企業

  • (2014-07-06 09:10:06)

二度と読まない本
※ムダに読み終える本が多い。役に立たなければそもそも読むこと自体価値なし、役に立たせる努力や工夫も必要。ということで最低限、利用できそうな情報やヒントの記録※

後で読もうと思っても、時間が経過すれば、結局、読む時間も気力も体力もチャンスも失われる。

ある社長さまの事務所に訪問させてもらった際、隣接した書籍部屋をみせてもらった。小さな町の図書館レベルの蔵書。今まで読んだ本とのこと。

「これらの本を整理することが、今後生きている間のライフワーク」

という話だった。しかし、その方は、その数年後に突然亡くなられた。

後で整理しようなんて思っても多くの人にとっては、最初に読んだときがもっとも重要なタイミング。その本から吸収できる何かがあるとすれば、今このときがベストかも。

(keyword): ブランド, ブランディング, ブランド-ブランディング, 起業, 自営業, 経営, スモールカンパニー, スモールビジネス, マーケティング, PR, プロモーション, 中小企業

  • (2014-07-06 09:09:46)

懇願マーケティングと同情マーケティング
懇願マーケティングの時代が来ている。同情マーケティングとは違うのか。


何回も使えない同情マーケティング



同情マーケティングとは企業が顧客に泣きつくことで、一定の売上成果を得るマーケティングのことを指していると思うが、このマーケティング手法には構造的な問題がある。

それは一度しか使えない点。

何度もやっていると、たんなる甘えん坊の、無能な企業。振り向く人はいなくなる。だけでなく消費者マインドには「早めに撤退したらいいのでは?」という気持ちも芽生え、同情は軽蔑へと変化する。

結局、一度しか使えない点で、マーケティングとは呼べない。


第三者が営業支援を行うビジネススキームとも違う



第三者が他社を応援するという意味では、アフィリエイトやマルチレベル・マーケティング、ネットワーク・マーケティングとも似ている。

しかし、端的に言えば、それらは「カネの切れ目が縁の切れ目」。成果報酬が契約書に明記されているだけにわかりやすい。これらは動機も目的も目標も、懇願マーケティングとは、まったく別物。


懇願マーケティング



消費者からの応援を得るという点では同情マーケティングと同じだが、一方的な慈悲を求める同情と違って、企業と消費者は心理的に対等で、消費者は自らの意志でその企業を応援してくれる関係にあるマーケティング。

芸能人とそのファンの関係に似ているかもしれない。これは言うまでもなく企業に魅力がなければ、誰も協力してくれない。


懇願マーケティングと同情マーケティング比較表





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  • (2013-10-26 17:27:19)

McDonald's33, vastly different now
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040) 今日は、企業が組織化される課程で生まれる宿命。(2013/07/27)


組織の発展と取り残される人々


レイは、マーケットを独占するためにマクドナルドの組織全体を巨大化することに邁進していたが、一部のフランチャイジーからは不満の声も聞かれるようになった。

レイやフレッドといった会社トップに直接電話して話せる関係だった会社の社内では、あっという間にそれぞれ専門の部署が形成される。初期から存在する多くの社員やオペレーターが「古き良き時代」(the good old days)は失われたと感じる。人の平均的な心理だろう。

遅れてフランチャイズに参加するオペレーターにはそれは普通に思えても、初期の時代から苦労を分かち合ったスタッフやオペレーターには、取り残された寂しさや喪失感は避けがたいだろう。


発展はよいことだ!


McDonald's is vastly different now from the company it was back in the early days, and that's good.

(会社は大きく変化したし、それはよいことだ)

Jobs that one of us used to handle in a few minutes of spare time each week have grown into whole departments with hundreds of people on the staff.

(以前は、創業メンバーの誰かがついで仕事でやっていたものは、それぞれ数百人規模の部署へと変化していった)

They longed for the good old days when they could pick up the telephone and talk to Ray Kroc or Fred Turner to get help with their problems.

(彼らは以前は、直接レイ・クロックやフレッド・ターナーに電話して助けを求めることができた時代を懐かしんでいるだけ)


哀愁歌「会社は変わった」


オペレーターと人間同士の付き合いをしてきたレイにとっては、フランチャイジーの数が多くなれば、各オペレーターはマシンの微細なパーツでしなかくなるはずであり、これは巨大化した組織の避けがたい宿命。

一部のオペレーターはMcDonald's Operators Association(MOA)を組織して会社に圧力をかける行動も始める。MOAは、組合組織のようなものと思われるが、これが結成された最大の要因はフランチャイズのライセンスが20年で切れることが大きかったようだ。

MOAのニュースレターにはこのような記述が:

The company has changed. If you don't fight back you will be kicked out when your franchise expires, and the company will take over the store.

(会社は変わった・・・今、闘わなければキミたちは追い出され店は取り上げられるだろう)

「The company has changed」が、昔のマクドナルドが、いかによかったかを物語る哀愁のように聞こえてくる。これに対してレイは「ナンセンス」と一刀両断。なぜならマクドナルドは30%以上の直営店は展開しない方針で、良質なオペレータを失うことは「愚の骨頂」(the height of folly)と断言。


力関係、ライセンス問題


初期のフランチャイズ契約は20年契約で、初期フランチャイジーの契約が1970年代に切れたとき、その再契約条件は格段に厳しくなっていたはずである。またマクドナルド社の経営判断としては当然あり得る話だが、その時点で不良オペレーターからフランチャイズライセンスを取り上げることも考えていただろう。いずれも記述されていないので憶測だ。

これは多かれ少なかれ、急激に発展したどこの組織にも見られる光景で、近年の日本なら、大手ショッピングモールの楽天が、このような構図とプロセスで成長している典型的事例に感じられる。


事前の覚悟と事前の対策


もし自分がオペレーターなら、会社が成功し組織が巨大化することは、経済的安定を意味するものの部品として心理的な地位の低下は避けがたいことを認識しておくべきで、どのように所属組織と付き合っていくのか、組織内で上流を目指すのか、体制の中で自分なりのメリットを見つけ出すのか、水飲み百姓のように生きていくのか、それともスピンアウト・独立するのか、そのへんの覚悟と予測は必要だろう。

もし自分が経営者なら、組織の巨大化は、新規参入メンバーは体制に順応するだろうが、古い時代からのメンバーに関して言えば、多かれ少なかれメンバー間の亀裂と対立は避けがたい。レイの場合、マクドナルドのもともとの創業者は自らの判断で身を引き、片腕のハリーは野に下り、ハリー派閥の役員達も雲散した。ジューンは名誉職に送り出された。そのほかのオールドピープルも不幸のうちに去った人は多いだろう。

ムダな対立を最小限に止めるためには、事前の了解と対策が重要だろう。

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  • (2013-07-27 06:39:57)

McDonald's32, part of the old regime
★マクドナルドを世界最大のレストランに発展させたレイ・クロック(Ray Kroc)の著書『GRINDING IT OUT』(紡ぎ出す)から抜粋。現代資本主義型ブランドのケーススタディ。(20203040) 今日は、ジューン・マルティーノの辞職。(2013/07/25)


マザー・マルティーノ、陰の副社長


ジューン・マルティーノは、マクドナルド創業時のメンバーの一人で、社内ではハリー・ソンボーンに次いでNo.3のポジションにあった。入社はハリーより早く、仕事内容ははじめはブックキーピング(経理)、その後は総務全般を仕切る存在となる。

霊的は、やや不思議な能力の持ち主。人の能力やポテンシャルを見抜く力と人間関係を円滑にする能力があり、社内では「中庸の副社長」(vice president of equilibrium)や「マザーマルティーノ」(Mother Martino)と呼ばれた。


創業時のマクドナルドに貢献


みすぼらしい格好でレイの事務所に迷い込んだときの描写は心打たれる。レイ自身感じるものがありすぐに採用。長い年月レイがもっとも大きく信頼し心を許した部下だったと思われる。ジューンはマクドナルドの株式のうち10%を付与されている。ちなみにハリーは20%。

ジューンは現在の日本人の感覚、ましてアメリカ人の感覚からすれば異常と思えるくらいプライベートの時間を犠牲にしてマクドナルドに貢献した。親分肌のレイの暴走やレイとハリーの対立の緩衝的な役割はレイも何度か書いている。


レイの決断


There was one other thing I had to do to set the situation in the Chicago office straight, and that was to ask June Martino to retire. It was a tough thing for me. June was a wonderful person, and she had been a tremendous asset to the organization. But she was part of the old regime, and her approach would no longer work.

シカゴオフィスでやらなければならないことがもう一つあった。ジューン・マルティーノに辞職を依頼すること。辞職を依頼する理由として次の2点が上げられている:

(1)彼女は古い時代の体制に属していること(part of old regime)
(2)もはや彼女の手法は通用しなくなった(no longer work)

日本人から見れば非常に厳しい措置に見える。おそらくアメリカ人にとっても同じく厳しく見えるのではなかろうか。


「走狗煮らる」


これだけの功労者であるジューンは、株式公開からわずか3年後、1968年辞職。その理由はレイが自主退職を勧めたものと思われる。少なくともレイからなんらかの圧力があったことは、レイ自身書いている。このとき読者の脳裏に浮かぶ言葉はここでも「走狗煮らる」かもしれない。

非常に考えさせられるパート。ハリーとジューンがいなくなることで創業メンバーは去り、権力構造はレイと子飼いのメンバーだけとなる。


レイは企業が変化すべき方向を見据えていた


秀頼の天下が成ると、秀吉にかわいがられる部下達は、戦争一筋の武闘派から、事務能力にたけた官僚派の連中へと変化していくが、企業も成長とともに求められる人材は変化していく。ハリーなき後、ジューンの存在意義は薄れたのかもしれない。

レイは、企業が変化することを楽しんでいたし、柔軟な発想で、企業をドンドン変化させてきた。フランチャイジーや社内からは、変化に対して悪評も立ったし、オペレーター組合のような反マクドナルド勢力の結成もあったが、独立体制を固めマクドナルドの野望を次から次へと実現していく。レイの行動に揺らぎは感じられない。


「名誉ディレクター」


ジューンは退職を迫られたが、しかし、ハリーのように裸一つ出されるのではなく終身「名誉ディレクター」(honorary director)のポジションが与えられた。戦国時代で言えば、家康がねねを安堵した構図に非常に似ていると感じられる。

思えば、「名誉○○」というポジションは実によくできた制度だ。ベンチャー企業が成長の課程で、どのように役割を終えた人々の新陳代謝を促進するかは、創業者にとっては厳しいが選択ではあるが、せめて礼をもって遇する、もしくは対外的に遇しているとアナウンスするための制度として「名誉○○」は生まれたのかもしれない。


ブランドは功労者の死骸の上に成立する構造物


役割を発揮する人もいれば、役割を終える人もいる。役割を終えた人間の多くは、廃棄される運命になりがちなことは歴史が語るところ。政治の世界や企業の世界とまったく同じか。

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  • (2013-07-25 06:09:55)
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