企業活動ビーコン・プレスリリース
インターネット普及後、プレスリリースはマスコミに取り上げられるという目標から、第三者バックリンクをもらう手段へと変化した。リリースに対してレスポンスする人々も変化した(2012/05/04 小平探検隊)
あるプレスリリース配信代行会社経由で、先日、新製品リリースを流した。
翌日はレスポンス電話が数件。その一つが、アフィリエイト事業者からの営業電話。製品を売りたい当方が逆に別の会社さんに営業されるという構図だ。
話は変わるが、昨年、縁あって新聞広告を打た。
広告掲載日には多数の電話が来た。ほぼ新聞広告代理店からの営業電話ばかり。広告枠の売り込みだった。
中には断っても断っても営業してくる根性営業マンがいて閉口した。
根性営業マン価値観は半世紀前まででストップしているよだ。根性営業は美しいとでも考えているような気配。今時、それは迷惑でしかない。
この男からの電話は電話機の着信拒否リストに登録したので今ではシステムが遮断してくれている。
この体験から「新聞広告は終わってるな」と感じた。
紙媒体広告はしばらくやらないとも決めた。
アフィリエイト事業者からの電話は、アフィリエイトサービスへの勧誘だった。当社のプレスリリースを読んだという。
この電話で唯一役に立ったことがあるとすれば、今時のアフィリエイト事業者は、プレスリリースで営業先を探すのか、と関心したこと。
考えてみれば法人営業のネタ探しにはプレスリリースは使える。電話番号も担当者名も掲載するので。
アフィリエイト事業者さんの電話はアフィリエイトの仕組み説明から始まった。
どんな電話でも一通り用件はお聞きしてから判断するようにしているが、長い説明だったので、そのアフィリエイト事業者で、数年前、アフィリエイトサービスを受けた事実を話した。
すると「どうでしかた?」と問われたので、今は興味がないという告げる。
すると当時と比較して広告媒体が増加したことなどのメリットが説明された。
どうも新人のような棒読みに聞こえた。飛び込み電話営業のOJT中なのかもしれない。これも迷惑な話だ。中小企業をナメるのもほどほどにしてもらいたい。
プロのアフィリエイト(日本語ではアフィリエイター)に、職業的かつ事務的にいくら「よいしょ」してもらってもブランド構築には何ら役立たない。
アフィリエイト事業者との下手な取引は、SEO対策会社との取引同様、ブランドにとって、むしろ長期的なダメージの方が大きい。
また、アフィリエイトによるバックリンクは、アフィリエイト事業者によって間接リンクに書き換えられておりSEO的メリットもない。アフィリエイト事業者は本当に欲が深い。
さらに、Googleはアフィリエイト事業者やアフィリエイト(アフィリエイター)からのリンクに対して厳しい評価を強化している。
今後この傾向はさらに加速すると予測される。つまり、SEO的効果がないだけでなくペナルティーリスクの心配をした方がよい。
しかし、目先の売上はちょっとだけ伸びることは事実だ。
アフィリエイト事業者は、その目先売上というエサで、広告主を集めるが、それ以外のメリットはなく、ブランド構築する意志のある会社には有害である。
こちらもプレスリリースの翌日来た電話。プレスリリースを見ての電話か不明だが、おそらく先のアフィリエイト事業者同様、プレスリリースで営業先を探している業者なのだろう。
こちらは10万人のブロガーを組織して質のよいブログ記事とリンクを提供するサービスとのこと。
この種の話は聞き飽きている。
こういうサービスを提供しているSEO対策会社は非常に多いので、他社とどう違うのか「御社の競争力はどこですか?」と聞いてみた。
これは電気製品で言えば、機能は同じでも性能に差がある場合、どのように表現するかという部分だ。
機能差は明確に説明できても、性能差の説明は消費者の心に届きにくいものである。
もし自分が電話をしているこの営業マンの立場なら、言葉に詰まるかもしれないと内心考えながら聞いた質問だった。
彼の返事は「他社より質がよい記事」。
これでは具体性がなく差別化できていない。「他社もみんなそう言いますよ」と突っ込んでみたら「5分ください」となかなかの食い下がりでおもしろかったが、結局、これ以上の話はなかった。
「よいしょ専門ブロガー」さんによるSEO対策も、Googleからの評価が厳しい時代だ。「ブロガーよいしょシステム」も、そろそろ時代遅れのように思うが、どうなんだろう。
今回は、プレスリリースで怪しげな会社さんから営業攻勢を受けたことで考えさせられた。
もともと中小企業が出す新製品情報など、マスコミからはハナから相手されていない。
取り上げてくれるのは、システムで機械的に処理するGoogleニュースくらい。
それなら、連絡先電話番号や担当者名の掲載は、むしろ有害だ。
しかし、プレスリリース自体は重要である。それは、企業活動が活発に行われていることを世間、とくにGoogleにアピールする意味が大きい。つまり、企業活動ビーコン的な価値がある。
この価値観がいつまで通用するか不明だが、なるべく定期的に、たとえばマンスリーで出して行けたら、それこそSEO的な価値は高まる。
また、プレスリリースの送付先だが、マスコミ100社も200社も送る必要はない。Google1社で充分だろう。
プレスリリース代行会社なら、エコノミープランやフリープランを提供している会社のサービスが有利というレベルでなく、マスコミ100社も200社も相手に流す行為は、プレスリリーススパムである。
やがてはSEO的な不利につながると予想される。
あるプレスリリース配信代行会社では、プレスリリースを多数の契約ブロガーにリンクしてもらうオプションサービスを提供しているが、私が昨年テストした範囲では、効果0だった。
多数の契約ブロガーに数日以内の同時リンクをしてもらってもランク上昇率はいっさい見られなかった。
おそらく「ナチュラルリンクでない」とGoogleに判断されている模様。パンダアップデートの後からこの傾向を感じる。
「非ナチュラルリンク」として逆にペナルティになっていくリスクの方が高い。
また、実質的にプレスリリースの価値がない内容や同じ内容を表現だけ変えてリリースを打ち続ける行為の会社さんもたまに見かけるが、これも完全な確信犯的プレスリリーススパムだ。
内容のないプレスリリースをGoogleシステムがどのようにフィルタリングできるのか技術的にかなり不完全なので、この種のプレスリリーススパムは、SEO的にまだ意味がある可能性がある。
やる気満々の会社さんならやる価値がまだ残されているかもしれない。
しかし、この種のスパム行為も、長期的にはブランド構築に有害になることはあっても、有利なことはなにもない。
相当差し迫った事情がない限り、プレスリリーススパムは、まったく100%やる価値がない行為である。
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新製品リリースを流したら、アフィリエイト事業者から電話
あるプレスリリース配信代行会社経由で、先日、新製品リリースを流した。
翌日はレスポンス電話が数件。その一つが、アフィリエイト事業者からの営業電話。製品を売りたい当方が逆に別の会社さんに営業されるという構図だ。
新聞広告でやってくる根性営業電話
話は変わるが、昨年、縁あって新聞広告を打た。
広告掲載日には多数の電話が来た。ほぼ新聞広告代理店からの営業電話ばかり。広告枠の売り込みだった。
中には断っても断っても営業してくる根性営業マンがいて閉口した。
新聞広告は終わっている、紙媒体広告はやめる決心
根性営業マン価値観は半世紀前まででストップしているよだ。根性営業は美しいとでも考えているような気配。今時、それは迷惑でしかない。
この男からの電話は電話機の着信拒否リストに登録したので今ではシステムが遮断してくれている。
この体験から「新聞広告は終わってるな」と感じた。
紙媒体広告はしばらくやらないとも決めた。
リリースは見込顧客の情報媒体?
アフィリエイト事業者からの電話は、アフィリエイトサービスへの勧誘だった。当社のプレスリリースを読んだという。
この電話で唯一役に立ったことがあるとすれば、今時のアフィリエイト事業者は、プレスリリースで営業先を探すのか、と関心したこと。
考えてみれば法人営業のネタ探しにはプレスリリースは使える。電話番号も担当者名も掲載するので。
ブランド構築には有害でしかないアフィリエイト事業者
アフィリエイト事業者さんの電話はアフィリエイトの仕組み説明から始まった。
どんな電話でも一通り用件はお聞きしてから判断するようにしているが、長い説明だったので、そのアフィリエイト事業者で、数年前、アフィリエイトサービスを受けた事実を話した。
すると「どうでしかた?」と問われたので、今は興味がないという告げる。
すると当時と比較して広告媒体が増加したことなどのメリットが説明された。
どうも新人のような棒読みに聞こえた。飛び込み電話営業のOJT中なのかもしれない。これも迷惑な話だ。中小企業をナメるのもほどほどにしてもらいたい。
アフィリエイトはブランディングとSEO対策に有害
プロのアフィリエイト(日本語ではアフィリエイター)に、職業的かつ事務的にいくら「よいしょ」してもらってもブランド構築には何ら役立たない。
アフィリエイト事業者との下手な取引は、SEO対策会社との取引同様、ブランドにとって、むしろ長期的なダメージの方が大きい。
また、アフィリエイトによるバックリンクは、アフィリエイト事業者によって間接リンクに書き換えられておりSEO的メリットもない。アフィリエイト事業者は本当に欲が深い。
さらに、Googleはアフィリエイト事業者やアフィリエイト(アフィリエイター)からのリンクに対して厳しい評価を強化している。
今後この傾向はさらに加速すると予測される。つまり、SEO的効果がないだけでなくペナルティーリスクの心配をした方がよい。
しかし、目先の売上はちょっとだけ伸びることは事実だ。
アフィリエイト事業者は、その目先売上というエサで、広告主を集めるが、それ以外のメリットはなく、ブランド構築する意志のある会社には有害である。
SEO対策会社からの電話
こちらもプレスリリースの翌日来た電話。プレスリリースを見ての電話か不明だが、おそらく先のアフィリエイト事業者同様、プレスリリースで営業先を探している業者なのだろう。
こちらは10万人のブロガーを組織して質のよいブログ記事とリンクを提供するサービスとのこと。
この種の話は聞き飽きている。
こういうサービスを提供しているSEO対策会社は非常に多いので、他社とどう違うのか「御社の競争力はどこですか?」と聞いてみた。
これは電気製品で言えば、機能は同じでも性能に差がある場合、どのように表現するかという部分だ。
機能差は説明できても性能差の説明は難しい
機能差は明確に説明できても、性能差の説明は消費者の心に届きにくいものである。
もし自分が電話をしているこの営業マンの立場なら、言葉に詰まるかもしれないと内心考えながら聞いた質問だった。
彼の返事は「他社より質がよい記事」。
これでは具体性がなく差別化できていない。「他社もみんなそう言いますよ」と突っ込んでみたら「5分ください」となかなかの食い下がりでおもしろかったが、結局、これ以上の話はなかった。
時代遅れの「ブロガーよいしょシステム」
「よいしょ専門ブロガー」さんによるSEO対策も、Googleからの評価が厳しい時代だ。「ブロガーよいしょシステム」も、そろそろ時代遅れのように思うが、どうなんだろう。
プレスリリースの意味・・・企業活動ビーコン
今回は、プレスリリースで怪しげな会社さんから営業攻勢を受けたことで考えさせられた。
もともと中小企業が出す新製品情報など、マスコミからはハナから相手されていない。
取り上げてくれるのは、システムで機械的に処理するGoogleニュースくらい。
それなら、連絡先電話番号や担当者名の掲載は、むしろ有害だ。
しかし、プレスリリース自体は重要である。それは、企業活動が活発に行われていることを世間、とくにGoogleにアピールする意味が大きい。つまり、企業活動ビーコン的な価値がある。
この価値観がいつまで通用するか不明だが、なるべく定期的に、たとえばマンスリーで出して行けたら、それこそSEO的な価値は高まる。
プレスリリーススパムも時代遅れ
また、プレスリリースの送付先だが、マスコミ100社も200社も送る必要はない。Google1社で充分だろう。
プレスリリース代行会社なら、エコノミープランやフリープランを提供している会社のサービスが有利というレベルでなく、マスコミ100社も200社も相手に流す行為は、プレスリリーススパムである。
やがてはSEO的な不利につながると予想される。
リリースを多数のブロガーにリンクしてもらうサービスはリスキー
あるプレスリリース配信代行会社では、プレスリリースを多数の契約ブロガーにリンクしてもらうオプションサービスを提供しているが、私が昨年テストした範囲では、効果0だった。
多数の契約ブロガーに数日以内の同時リンクをしてもらってもランク上昇率はいっさい見られなかった。
おそらく「ナチュラルリンクでない」とGoogleに判断されている模様。パンダアップデートの後からこの傾向を感じる。
「非ナチュラルリンク」として逆にペナルティになっていくリスクの方が高い。
内容のないリリースはSEO的に有効かもしれないが長期的には有害
また、実質的にプレスリリースの価値がない内容や同じ内容を表現だけ変えてリリースを打ち続ける行為の会社さんもたまに見かけるが、これも完全な確信犯的プレスリリーススパムだ。
内容のないプレスリリースをGoogleシステムがどのようにフィルタリングできるのか技術的にかなり不完全なので、この種のプレスリリーススパムは、SEO的にまだ意味がある可能性がある。
やる気満々の会社さんならやる価値がまだ残されているかもしれない。
しかし、この種のスパム行為も、長期的にはブランド構築に有害になることはあっても、有利なことはなにもない。
相当差し迫った事情がない限り、プレスリリーススパムは、まったく100%やる価値がない行為である。
(keyword): ブランド, ブランディング, ブランド-ブランディング, 起業, 自営業, 経営, スモールカンパニー, スモールビジネス, マーケティング, PR, プロモーション, 中小企業
- (2012-05-04 07:33:04)
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