自発的バイラルを誘うAamzon商品レビュー
Aamzonで商品レビューの投稿体験。人間の心理をくすぐるAamzonマーケティングマシンに触れる(2012/02/20 小平探検隊)


商品レビューは優れたコンテンツ


Aamzonではよく買い物をする。各商品には「商品レビュー」がついている場合がある。

こういうレビューは、有料で請け負うアルバイトさんやアフィリエイトや自作自演などが多く信用しないつもりだが、自然と読んでしまう。

「これはプロが書いたな」と感じさせる文章も多い。ステマややらせ記事と感じても、それでも
影響は避けがたい。自分も含め多くの消費者に共通した消費行動・購買決定のプロセスだろう。

商品レビューは、それだけ消費者にアピールする優れたコンテンツであり、それゆえ、マーケティングとしては重要な手段だしマーケティングターゲットだ。


Aamzon商品レビュー体験


しかし、一般の消費者から商品レビューを収集する労力は非常に大きい。自分自身考えても、商品レビューを書くモチベーションは薄い。

実際、今まで書いたことはなかったが商品レビュー体験をしてみた。

実際に行動してみると、頭で考えていたこととは別の発見があった。

・ランキングが妙に気になる
・ランキングが上がっていく課程が快感になっていく(恐い)
・商品を見る目、商品に対する意識が違ってくる


ランキングが妙に気になる


はじめて商品レビューを投稿した。すると自己のカスタマーレビューのページには「ランキング」が表示される。

私の場合は、40万くらいからのスタートだった。

40万人以上のレビュアーがいて、レビュアーとしての「貢献ランキング」なのか「優秀ランキング」なのか、その意味は不明だが、ある種のアルゴリズムで計算され、スコアリングされて、順位が与えられ、その結果、自分は40万番目前後にランク付けされたことがわかった。

ランクは、カスタマーレビューのページの左上トップに出る。人の眼が一番最初に見に行き、意識されやすい場所に表示される。

「商品レビュー、ありがとうございます!」ではダメだ、とAamzonは知っている。

「キミは、○○番目だ」と宣告してやることだ。

ランクを宣告されることによって、多くの人間は闘争心や競争心を心に抱くのではなかろうか。

人間の心理をついた仕掛けだ。それが悪いという意味では、全然ない。

工場では作業グループ間で作業を競うことで品質やスピードの向上は劇的だし、世の中で行われているコンテスト、コンペ、競技、バトル、ゲームの類は、ほとんど人間の闘争心や競争心をベースにしたものであり、参加者もそれが楽しい。


ランキングが上がっていく課程が快感


2件目の商品レビューを投稿した。するとランクは、いきなり数万上がった。

商品レビューを投稿するたびにランクは、数万づつあがり20万くらいまでは、楽勝で上がる。

これがまた快感である。左上のトップのランキングに眼をやるたびに快感を味わえた。「オレって行けてる!」という気にさせられるものである。

まったくAmazonのシステムにうまく手玉にとられている絶頂期を体験する。

そのうち、自分が書いた商品レビューに対して誰かが「このレビューが参考になった」の投票ボタンを押してくれると、ランクは激動する。ランクは5万を切った。

これでまた味をしめる。

このころになると「どうすればランクを上げられるか」という法則・必勝法も見えてくる。誰もが思いつく対策法。検証していないので効果度は不明だが・・・

(1)商品レビューは、内容より「数」で稼ぐ → Aamzonで購入していない商品のレビューも可能

(2)「参考になった」ボタンは即効薬 → 自作自演の温床になるリスクも

(3)すでにレビューが多くついている商品は、「参考になった」ボタンを押してもらえる確率が低いので狙わない。買い手が多そうで、レビューがまだ付いていない新商品を狙え。


商品に対する意識が違ってくる


Aamzonだけでなく通販一般に、通販で購入して到着したら「失敗したな」と感じた商品も多いものだが、心理的なプロセスは、だいたいその一言で終わりだった。

終わったことであり、商品や買い物のことは、急激に関心から忘却されていく。

しかし、商品レビューをするようになって、購入した商品は「何がよく、何が期待はずれ」だったかを心の中で自然と明確にする態度に変わる。

まして、実際に商品レビューを書き始めると正確さを期すためにスペックや動作状況をきちんと観察し・検証し・確認するようになる。

検証は案外手間暇かかる。テスト環境によって間違ったデータをつかんだりする。そういうデータを公表すれば無用にメーカーさんや他のユーザさんに迷惑をかけるので、下手なことは言えない。

しかし、偶然にもうまい分析やえらい発見などしてしまうと、逆にこれを「他の人にも知らせたい!」という欲求さえ生まれるから人間ってのはクズだ。

「他の人にも知らせたい!」という感覚、ちょっと危ない。

いっぱしの評論家気取り気分が味わえる。

・・・そんなわけで、商品分析が得意となる。これもメリットといえばメリット・・・しかし、Aamzonシステムにうまく乗せられて、彼らのビジネスに無料奉仕するのもバカバカしいという気持ちもあり、商品レビュー体験もこんへんで打ち切りだ。


その他のモチベーション


Aamzonで商品レビューをする人々のモチベーションを、インターネットから拾ってみた:

●営業活動の一環
・アフィリエイト、アルバイト、レビュー請負
・著者やメーカーの自演
・出版社や販売店の自演

●個人的事情に由来するもの
・自己表現
・自己顕示欲
・社会的地位(商品評論家)
・社会的影響力
・失敗した買い物に対する怒り吐露
・読書日記

ベストレビュアーに選ばれたら「社会的影響力」「社会的地位」といった話も大げさではなくなるかもしれない。少なくとも自信や自己満足感は大いに満たされる気がする。

※ベストレビュアー
 http://www.amazon.co.jp/review/top-reviewers


最強のマーケティングマシンに感動


Aamzonのレコメンデーションエンジンも不気味だが、このレビューシステムも、人の心理と行動プロセスに基づく最強マーケティングシステムに見える。

人の心理をうまく反映した秀逸なシステムを軽く作り上げ、GoogleやFacebookとの正面衝突を避けて我が道を突き進むAamzonは本当に恐ろしい企業であることを実感する。

最終勝者は、あるいはAamzonかもしれないと感じることがある。

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  • (2012-02-20 07:02:22)
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