テレビショッピングの勝算
最近、テレビショッピングの営業電話が来るようになった。イントロダクションがステキだった営業電話の事例(2011/07/08 小さなブランドビジネス創業記)


テレビ番組制作会社から電話


突然の電話。

「○○は御社のオリジナル商品ですが?」

はい、そうですと返答すると

「よかった、実はあの商品が非常におもしろくて、テレビ番組で取り上げたいのですが、よろしいでしょうか?」

「私の友人が使用しています」

とも言われた。悪い気はしない。いや、まあテレビで取り上げてもらえるというのはありがたいお話で。どんな番組だろうと聞いてみると、商品情報バラエティ番組という。有名な芸能人の名前が数人上げられて、そういう人々がおもしろトークで商品ウンチクを重ねる番組とのこと。

しかも視聴者からの商品注文受付コールセンターも併設してくれるという・・・え?つまりテレビショッピング? 「テレビで取り上げたい」なんてよく言えるな。担当者も恥ずかしいだろう。営業マンの心中も察せられ、むしろ同情したくなるくらい恥ずかしい。


テレビショッピング


「で、おいくら?」と率直に聞いてみた。

「こちらかお声掛けしていることもあって」と前置きの上「55万円」(さずがにこれはクサ過ぎるトーク、演出がやりすぎだよ)。

詳細は聞かなかったが、これ以外に「制作費」など別費用が発生するかもしれない。今から思えば、最初の第一声「○○は御社のオリジナル商品ですが?」は警戒心を抱かせずにスムーズに会話に入るためのイントロダクション。

非常によく練られた営業トークと思う(これが一番感動的だったかな)。

この一声でまさか営業電話とは思わない。「私の友人が使用しています」もよくできてるトークだ。さらりと言いのけところがポイントだ。もしかしたらこれは事実かも知れないが、どうでもよいことだ。


番組の詳細


初回電話をくれた若い女性に代わって、後でプロデューサーという人間から電話があり協議した。オンエア回数は10回。一つの番組で5社程度の商品が紹介されるらしい。有名人によるイメージビデオのDVDも作成してもらい一年間の使用許諾がもらえる。

放送局は「和歌山テレビ」と「埼玉テレビ」の2局。残り8回のオンエアはスカパーとのこと。テレビショッピングとはいえ、注文データはメールにて広告主の会社に送られ、商品発送・代金回収・サポートはすべて顧客と広告主の間の取引となる。

なんだ、ドロップシッピングと同じ形態だ。

番組時間内の直接の販売数はプロデューサーによれば「多くて100〜150」。比較的、正直に答えてくれたことに、むしろ、好感が持てた。ただ、現実を言えば100個売れる会社はよほどの成功事例であり、無名の会社ならオンエア中1個も売れないケースも多いだろう。

仮に100個売れたとしても意外に少ない。まったくペイしない。さらにメールを注文データに変換する負担も大きい。オンエアによる直接の広告費回収は100%ムリで、ムダに負担が大きいと予想される。

その点を指摘すると、彼らの「ウリ」は、イメージ広告としての効果。番組内だけで広告費を回収することを考えずに広告費としてとらえて欲しいという話。とくに有名人によるイメージビデオはウリのようだった。

しかし、有名芸能人による下手なイメージビデオはブランド・ビルディングにはむしろ有害だ。有名人と言うだけで直立不動の昔ながらの経営者やオーナーをターゲットにした営業、発想がチープで時代遅れの印象は避けがたい。


広告効果の私的試算


【この情報番組全10回オンエアに出稿した場合の広告効果試算】(不確実な前提値による試算)

・コスト:・・・55万円

・予想総トータルリーチ人数:・・・30万人

・ブランド名や商品名が心の残る人:・・・300人(1,000人に1人の割合)

・アクションを起こす人(コールセンタ売上):・・・1人・売上5千円

・プランド・プロモーション:・・・プライスレス(計算不可能)

※訂正:「ブランド名や商品名が心の残る人」をこの記事投稿時は1%と予測したが、後日、0.1%に変更した。また「アクションを起こす人」も1%から0.3%に見直し。現実は、こんなもんでは?

(keyword): ブランド, ブランディング, ブランド-ブランディング, 起業, 自営業, 経営, スモールカンパニー, スモールビジネス, マーケティング, PR, プロモーション, 中小企業

  • (2011-07-08 11:18:53)
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