ブランドビジネスの限界
(小さなブランドビジネス創業記)


ブランドビジネスは現代の最新ビジネス



ベルナール・アルノー氏の先見の明で誕生したルイ・ヴィトン帝国は、世界中の事業家に新しいビジネススタイルを目覚めさせた。

80年代、アメリカ型の企業が今後の世界の企業の姿と思われていた時代に、もう一つ生き残るビジネススタイルがあることを思いつき、実際にLVMHというブランドグループを運営することで示した。


今後のビジネス3形態



以来、今後世界の企業が生き残る道は、アメリカ型の大資本によるグローバルマーケットの寡占的支配体制の構築(コカコーラ、マクドナルド、インテル、Google、マイクロソフトなど)か、ヨーロッパ型の高級ブランドビジネス(LVMHグループ)、それと無数のスモールビジネスに収束すると感じるようになった。

・アメリカ型大資本グローバルビジネス

・ヨーロッパ型ブランドビジネス

・世界中のスモールビジネス

中間はない。


アメリカ型に重心移動するヨーロッパ型ブランド



しかし、高級ブランドビジネスの象徴であるLVMHは巨大化の一方で、すでに60以上の有名ブランドを買収。

無用な競争を回避しブランド毎の棲み分けや効率化を実現するためには、統一的な経営体制の中で秩序ある経営を行う方が理にかなう。

その結果、生産は中国、販売は世界中の著名な百貨店や空港の免税店でというスタイルになってきた。これはヨーロッパの高級ブランドビジネスが、アメリカ型にグローバルマーケティングに近づく姿に見える。

今年前半、ブルガリ買収のニュースに触れ、ブランドがさらに形骸化していく印象を受けた。結局、アメリカンスタイルにはかなわないということか。

量産に量販・・・これが、あらゆる意味でもっとも効率的なスタイルであることは疑いようがない。マーケットは寡占される。弊害もあるが消費者にとってもメリットは大きい。


ブランドビジネスの限界



強い意志でもって個性ある製品を生み出していても、それをプロモートし続ける個人の体力と意志には限界がある。

ブランドビジネスが創業者やそれを守ろうとする共感者の個人たちの情熱で支えられたビジネスである以上、ブランドビジネスは構造的にリスクのある基盤上に成立している。

ブルーマンのように個人の素顔がわからなければブランドの永続性はやや長くなるものの、やはり、個人の情熱ベースという点が弱点になる可能性がある。

歴史を見れば、ペリクレスのような非凡な政治家によって繁栄したギリシアに比べ、突出した天才を出さない代わり「政治システムの完成度に腐心したローマ」の方が国家としてははるかに安定的で永続した現象は教訓的。

ブランドには、常に終焉に向かうベクトルが働いている。ブランドビジネスの構造的な問題であり弱点である。それを克服するための大資本化と推測されるが、反面、それは劇薬。副作用は強烈。

アメリカ型のスタイルは、人の本性に基づくビジネススタイルで、重力同様、常に引力が働いており、時間の経過とともに落ち着いていくのは自然の理だろう。

それとも80年代、ブランドの意味と価値を理解して命がけでChristian Diorを買収したアルノー氏のこと、既成のブランドビジネスとは違う、歴史上はじめて見る新しいブランドビジネスのスタイルを打ち立てようとしているのか。天才のことだ、秘策が隠されているのかもしれない。

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  • (2011-06-30 05:15:15)
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